投票参照

第10期決勝時の、#34フロントガラス(逢澤透明)への投票です(4票)。

2003年6月19日 22時47分13秒

私も第十期感想で言いたいことは述べたので重複は避けるますが、今期はこの作品でしょう(トト短編ではBETしなかったけど)。
他には「古城にて」がかなり好みでした。決勝に残ってたら間違いなくこっちを推したと思います。(赤珠)

参照用リンク: #date20030619-224713

2003年6月19日 9時12分12秒

 『フロントガラス』と『ファミリーレストランで』の二つで迷った。『手術』も面白く読んだが、これを支持する言葉は私には持ち合せがないようである。徹底して無意味な事柄を、しかも下ネタに限って追求するというストイックさは類がなく、こういう作品が顕彰されることは『短編』の歴史にも意味のあることだとはおもうが。
 いろいろな事情があり、二作品のうちどちらを取りどちらを捨てるかは私には頭の痛くなるような選択であった。『フロントガラス』は、作者も意識していないような事柄まで囲い込まれているような広がりと奥行きがあり、『ファミリーレストランで』は青春を伸びやかに描いて、恥ずかしくなりそうな寸前でさっと引き上げる手際もよい。
 私の目では作品自体の優劣はつけがたいので、個人的に縁が深いのと、(あ)さんは前期優勝ということを勘案して、『フロントガラス』を推すことにした。(海坂)

参照用リンク: #date20030619-091212

2003年6月18日 2時9分19秒

再読に耐え得るかどうかは、作品の優劣の差ではない。それは性質の違いだ。予選・決勝という方式の性格上、繰り返しの読みに強い作品が優勝はしやすくなる。しかし、ふらりと訪れた第三者にアピールするという観点からすれば、そういうスルメ型の作品ばかりが残るというのはいかがなものだろうか。
私が予選で投票したもののうち決勝まで残ったのは Mr.Sk の『フロントガラス』だけだ。しかし決勝で改めて他の作品も読み返してみると、Mr.Una の『欅並木の芽吹く街にて』がじわりと沁みてくる。おそらく100回も読めば『欅並木の芽吹く街にて』のほうがよく思えてくるだろう。

But

私は『フロントガラス』に票を投じる。再読を繰り返しても、うまみは増してこない。読むたびに増していくのは物足りなさだ。ただ、この物足りなさというのはそのために作品への興味を失ってしまうようなものではなく、More もっと読みたい、と思わせる類のものだ。物語の広がりが、1000字という枠に収まりきっていない。まだまだ描いてほしい部分がたくさんある。そんな飢餓感を抱いたのは、この作品だけだった。
現時点での評価は、『欅並木の芽吹く街にて』とほぼ同率と言っていい。しかし、そんなにスルメは偉いのか。偉いかもしれない。偉いかもしれないが、その観念に一石を投じる意味でも、私はこの『フロントガラス』を推す。


J.F

参照用リンク: #date20030618-020919

2003年6月17日 6時14分10秒

『フロンドガラス』のあの記憶障害って、お話の題材として普遍的なのでしょうか。再読するとそこが少し気になるんですけど、だからといって全体としての評価が下がるわけではないので、やはり決勝でも『フロントガラス』を推します。

『欅並木の芽吹く街にて』は、よい作品だというのは何となくわかるんです。でもどのようにコメントしたらいいかわからなく、文章の美しさだけを取り上げるのも自ら読解力を否定しているみたいでかっこ悪いし。わりと自分は感情移入して読むほうですが、この作品ではそこまで移入できなかったからでしょうか。

毎回この系統ばかり投票するわけにはいかない、という変な気遣いをしたので今回『手術』には予選投票しませんでした。かなり迷いましたが、「決勝に残ったから」という理由だけで心変わりして決勝投票するのは、自分的には是ではありませんでした。しかし、私もこの作品を愛する気持ちでは他の人に負けないつもりです。
こういう作品が、読める(日の当る場所にいる)点で、『短編』及び『短編』読者のふところの深さを感じています。

以上です。(あ)

参照用リンク: #date20030617-061410


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