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7 逢魔が時
描写ははぶいても面白いかもしれない。
特に最後の何行かは、老人の描写が作品のスピードを落とすので
叩き込むように僕がしゃべり倒しながら老人の様子をセリフ内で表現したらいいかもしれないと思った。どちらにしろ、「石をめぐる短編小説1000字版」がここで読めたらいいなと思った。少し趣向の違うのも読んでみたいから。
8 医者と死神の微妙な関係
医者と死神の関係が、よくわからないまま終わってしまって残念。
昔から知り合いだったのかな。どういう流れでこういう関係に至ったのかがつかめなかった。長くすればもっとまとまりのある話になるんだろうけど
通り一遍な雰囲気はぬぐえなかった。まことに残念。
何かしら話の中心になるものを丁寧に書いて、何を書きたいのかはっきりさせてくれたらなと思った。
「命を救う」シーンで私が一番覚えているのは浅田次郎の「きんぴか」の「血まみれのマリア」という作品。例えば、そういうシーンを骨にして、そこに死神を絡ませたらすごくリアルな話になったかもしれない。
9 シバタ坂のデンジャーゾーン
この作品は「八丁林」と違って、何でこの名前なんだろう?とか不必要なことを何一つ考えなくてもよかったし、「ANUS」に向かって一直線な話の流れが逆に爽快。特に頭を働かせる必要が無いというのも、小説を読む楽しみの一つだと思います。優勝するかどうかは難しいかもしれないけど。でもこれは「オチ」「スピード」「創造性」にかなうだろうか。実にわかりやすいけれど、こういう作品の方が、多くの読者を呼び込めるのだろうか。
26 お別れのキスのことばかり考えていた
特に何って筋じゃないんだけど
この文章でこの内容はすごくあっていると思う。
だから印象深いし、するすると読めちゃう。
酔っ払ってぐだぐだ考えている雰囲気がつたわってきた。
>思い起こせばあの頃の僕は二人の愛を深めるなんてことより、これからやってくる別離のことばかりに目を奪われるようなペシミストだった。
確かに若い頃ってそうだよね、と妙に納得した。
個人的には最後の段落が、あまり好きではないので、違う終わりが読みたい。
14 暑寒
ああ、この暑いのにぐだぐだ言ってないで、顔を洗って釣りでもして来な!
と、部屋から主人公をたたき出すお母さんが目に浮かびました。
16 花の卵
面白かった。この展開がすごい。あれよあれよという間にこんな所へつれてこられてしまったという感じが楽しかった。
まさかこういうところへ来るとは思わなかった。
1000字でこういうやり方があるとは。さすが。
ところで続きが大変気になります。
今日中はやっぱり間に合わない。
ところでこれ、全部書いたらブログにまとめます。時間があったら。
絵日記じゃない方のブログ。
13 バドミントン
影というと「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思い出す。あの影が、このようにその後暮らしていたらそれはそれでいいなと思った。なんにせよ、もう少し長く読みたい。ところで「13番 バドミントン」って口に出すと仮装大賞っぽくないですか?
25 ぷらなリズム
まとまっているんだけど何か物足りないのは、プラナリアが意外に効いてなくって、自分が二人になってしまう話とプラナリアの話は分けたほうが面白かったように思った。でもシュレッダーのくだりは面白かったです。
11 パッキン
何が何の隠喩なのかとかそういうことが明確で面白かった。
ちゃんと仕上がっている感じ。
置いていかれるという漠然とした気持ちが、季節の終わりによくあっているなあと思った。
15 ガラスの瞳
つまり遠まわしすぎるんだろうなあと思った。
犬とも途中で死に別れるだろうし、その辺の時間と気持ちの流れがちょっと中途半端に感じて、心情を追っていく作品にしてはうまく引き込まれなかった。なので、最後の一行が思ったほど効かなかったように思った。
20 ドライブ
逢魔が時くらいだったら、わかるような気がするけど
昼間だと色の強さに目を奪われてそういう感じを受けるのは難しいなと思った。この作品を読んだ時に、うちの近所のひまわり畑へ出かけてみたんだけど、きれいだなあと思ってしまった(今日見たらもう花は終わっていたけど)単純な感覚だなあ。
23 ナガレ
飛躍させていく作品て書いてて楽しそうだなあと思った。
でも流れるプールで立ち止まったら迷惑そうだね。
それはともかく、流れるプール→冷やし中華 という作品を書いたことある。変な飛躍。
もう少し情緒的になりたい。