いつもおせわになっております。私の作品はほとんどもう全くといっていいほど票がはいったことがないのでたぶん異端な意見です。ご愁傷様ですアーメン。なお、ネタばれに関しましては当方一切の責任を負いかねますのでご了承願います。再びアーメン。
1 覚醒
小説をよむってこんな感じなのですかねー。“はわわ〜” はオリジナリティ薄すぎでしょと思いましたが、言葉の繰り返しによるテンポのだしかたがうまかったです。ろくに猫写せずにかわいさ出したのはなーすごいずるい。最後にいきなり「君」とよびかけられ、うわ、と仰け反りました。いつから私がこれをよんでいるのに気がついていたのでしょうか。
2 シェア
オチもの好きです。時間遡及効果をうまくつかったかんじ。
3 生徒会の秘密
なんだかおもしろかったので、その後の連載も読んじゃいました。ごめんなさい。会話文でごまかしているけど、全般的にあらすじっぽい点が気になりました。展開があまりに速すぎ、描写(猫写じゃないよ!)をちゃんといれたほうがよさそう、と言うのは簡単ですね。
4 夜のハーメルンの雪散りの恋
ビミョウに作者名が変わってる!? でもこの世界観はいいですね。雪のイメージからこんだけ物語れるのはなんだかすごいと思います。惚れちゃう作品です。
5 和蕎麦エレジー
この主人公間違ってるよ! ラクダ浣腸するくらいなら、キャンペーンのお蕎麦を食べたらいいのにー! て思い出し笑うふふ。ショートショート仕立てだけど、構造パロディなのかな。中盤のすっとばし(私はガイド男の足跡を追って〜)に腹抱えて笑いました。うまくツボ抑えているなあ。会話文の疑問符?とか感嘆符!が、ちょっとうるさいですか、まあいいか。
6 WORLD SCRUTCH
幸せってのは、こういうことかしらん。るるるぶさんの作品っぽかった。うたっているからかな?
7 アクロバチコ・アクロバチカ
ああ笑ったあ。てか、くだらねー。ただでこの作品が読めるなんて!すばらしいぞ短編。いかつい四字熟語の使い方が最高です。おしまいの方の四字四字重ねに身を攀じっちゃいました。こういうの書けたら楽しいだろーなー。
8 雪の雨
文章がたどたどしい感じだけど、こう、なんというかギラツキ感がなくって、よかったです。あと、題名が秀逸。
9 新年、新月、凍て夜に
第一印象は、作品よりも作者の「もっとオレを見て」感が若干強い気がしました。でも読みなれてくると、この文体もなんだかクセになりそう。ちょっと普遍的すぎる内容が、共感を得たい一心に見えなくもないところが残念。個人的には最後に読者がええっ!!となるか、ケムにまくかしてくれたらヨカッタと思います。
10 家庭の事情
よのなか、いろんな家庭があるのだなあ。まあ、うちの家庭も程度の差こそあれ、他人からみたらこの家と似たりよったりなのだろうなあ。
11 集中、ひらめき、愛、覚醒
いやあ、小説らしい小説があってよかった。二人の女性の関係性が徐々に解きほぐされていく展開が絶妙、とってもよかったです。途中の潤滑剤トラップにおもわず引っかかってしまった点を除いてはね! くう、666系にやられたー
12 夜を説く
まあ、キスで小説書くなんて、なんてロマンチックな話を考えるのでしょう。小夜のラップトップレス姿をかってに想像して興奮してごめんなさい。
13 カマンベイベー
騒々しいなあ、いやあ大好きです。タマ袋ダタキもよかったが、ケツからキーキー歌わすのもよかった!!
14 冬の放課後
一転こちらは静かですねぇ。イントロで雰囲気作っておいて、会話で畳み掛ける、千字ならではのメリハリのつけかたですね、勉強になります。冬にたこ焼きは定番なんですか、私なら大判焼きふたつ買っていくところかしらん。
15 ARK
最初の一文で一気に高橋ワールドに引き込まれました。読者は否応なくさつき視点に沿うよう強要され、もうその世界は逃れようのない作者の脳内。悔いが残るとすれば、やよいになぜさつきの傷痕があったのか?がナゾな点と、お父さんに私が本当はさつきだと名乗ってから送り出したかった点。まあでもお父さんは事故としては処理されないだろうなあ。ところで、ARKって何でしたっけ?箱舟?
16 スナック
いやあスナックひとつでこんだけ話が作れるなんて、なんだか羨ましいなあこれが普通なんですかねえ。子供から思春期を過ぎ二十歳を迎える。描かれない私とちいちゃんの物語が行間いっぱいに凝縮されているようでした。
17 あなたは閉じ込められている
脱出系のゲームのよう。オチもの好きですが、窓が何なのか紐がなんなのかがよくわからりませんでした。” 二人の夫婦”っていうのがなんか変。
18 評
うーんシングルなのかあ(しかも男子)、例えるならやっぱアイスダンスしかないでしょー豊の部屋ネタも使えるしー、て思ったのはたぶん私だけのはず。ちなみにバンクーバーの金めだるはソーヤーくん(ないない)。まあフィギュアの審判は専門家だけど、短編はあくまで素人票の寄せ集めだから、ベースがぜんぜん違う気がしました。
19 天国 と 地獄
うーわー、これ市橋ネタなのかなあまさか違うよなあ。でも交番の前にある指名手配集合写真をついつい思い出しました。オチものはいいよねー。
20 未だだ。
肉片とかアシカとか雀の親子とか葉っぱとか師匠とか約束とか、もうとにもかくにも全くといっていいほどよくわからないものがたくさんあって読みすすめるのに難儀いたしました。
21 見えない線
これはわかるなあ。ポリマー合成のために加熱攪拌しているだけなのに、こう液の粘り具合とかで分子量分布チャートやらNMRのシグナルやらが見えてくる感じに似ていると思ったのはたぶん私だけです。とてもこのまったりとした日曜日感がたまらなくよかったです、同居人すら華麗にスルーした「長いロングパット」にさえ釣られなければね! くぅうー。こんなのばっかだ……
22 夢
私は釣りバカも寅さんも一度として見たことはないとはっきりきっぱり断言できるのですが、それでいてもそれらの内容をうすぼんやりと知っているというのは、日本人としての誇りなのかもしれないし、洗脳の恐ろしさを物語っているのかもしれない。少なくとも「夢」と題された『短編』の作品は過去にいくつかあったはずであり、数えてみたら本作が4作目(適当)であり、赤井さんや黒木さんや長月さんの同名短編をよみかえしたりしながら、いやあみなさんうまいなあと思いつつ、この作品はどうやっておしまいにするのかとひやひやしながら読み進めてみましたが、あいやあスラップスティックですかあ、うー夢っておもしろいですねえ。
23 パターンB
これはあれですね、おのれの立脚点が違えば、見えてくるものもまた違ってきますよ、って話だとおもうことにします。小説としての正解=パターンA、実人生としての正解=パターンB、かしら。正解ってなんだ? でも事実は小説より奇ですから、きっとすべての解を満たすパターンXがあるのですうふふ。
24 繋恋橋
へえ面白い物語だなあと読み進めていたら、夢の話だったのでびっくりしました。後半に実際探しにいくのですが、文字数との兼ね合いかあまりにあっさり見つかってしまったので拍子抜けしました。倍くらいの分量で読みたい感じ。
25 女がウサギになるまで
宇加谷作品と出会うたんびに70数作の過去作品をよみ返します。ああわたしゃしあわせな読者だなあ。緩やかな他作品との関連性はなんとも言えず心地いいです。
26 デジタルデバイド
これは小説じゃないなと思いましたが、けっこう面白かったです。最後の一文は自嘲かな皮肉かな、ボソリつぶやく感じで、今までの長々とした持論をくるりとひっくりかえしてしまうところとか。
27 ヒデとマサの話
オチもの大好きです、が、これはちょっとよくわかりませんでしたー。ふつーに性錯誤オチってことでいいのかしらん。
28 日だまりの詩
これは会話でごまかしているけどその実態は詩だな、と見破ったとおもったら題名にそう書いてあったよ! たぶん『』と「」と“”とカタカナ語で、階層を分けているっぽいのだけれど、ひなたぼっこしながら窓辺でこれを読む自分も重なってきてもう脳がバウムクウヘンみたくなっちまいました。
29 削除されました。
生みの苦しみ、ってやつですね。誰もが一度は書きかけて、いやいやそりゃアカンやろ、とみな自重し続けてきた禁断の門を開け放ったその勇気にただただ敬服いたします、なんて。うふふふ。
30 エンドレストラック
へんなひと。こんなヘンな作品を書くひとは、四六時中こんなへんなことを考えている人以外に考えられず、またわたしのまわりにはそういった類の人物が存在しないので、たぶんめずらしい人なのだと、そう強く思いました。いいえ、ほめ言葉です。
31 ウェルドイット!
冒頭の引き込みかた展開リズムテンポ、ぜんぶよかった!ぜんぶよいってのはもう最後だから疲れただとか目がしょぼつくからはやく切り上げようとか、まあそういうことも含めてぜんぶよかったです! 題名はWeld it!かしらん?
おわりです。
この作品はこうよむと面白いというのを教えてくれたら、そう楽しもうと思います。よろしくお願いします。
〉いつもおせわになっております。私の作品はほとんどもう全くといっていいほど票がはいったことがないのでたぶん異端な意見です。ご愁傷様ですアーメン。なお、ネタばれに関しましては当方一切の責任を負いかねますのでご了承願います。再びアーメン。
〉
感想ありがとうございます。
〉
〉9 新年、新月、凍て夜に
〉第一印象は、作品よりも作者の「もっとオレを見て」感が若干強い気がしました。
わぁ、そうですか。前にはそんな気持ちは隠そうとしたんですが、最近になってあまり、意識しなくなりました。
もともと、目立ちたがり屋なのかもしれません。だから、逆に隠そうとしていたような、記憶になっています。(ずいぶん記憶も、都合により換わります。……自分でもあきれてしまうくらい。覚えている事象は同じだ思うのですが、意味が違っている感じです)
>でも読みなれてくると、この文体もなんだかクセになりそう。ちょっと普遍的すぎる内容が、共感を得たい一心に見えなくもないところが残念。
そうですね。共感を得たいわけではないのですが、良い方向に書くと、
みみざわり、くちあたり、など印象が良くなっているのかもしれないですね。
>個人的には最後に読者がええっ!!となるか、ケムにまくかしてくれたらヨカッタと思います。
〉
次回は、ちょっと工夫してみます。バランスの悪さをねらってみました。
〉おわりです。
〉この作品はこうよむと面白いというのを教えてくれたら、そう楽しもうと思います。よろしくお願いします。
今回は投稿なされなかったのですね。前回の「農場にて」は、あっ、あの小説か、と思い出しました。
色が印象的です(わたしの中で再生される色です。それをお伝えするのは、クレーのあかつち色の抽象画のイメージです)
過去、最初に投稿なさった作品の感想ですが、
>31期 15 山
>楽しかった思い出は一日一日どんどん忘れていってしまいます。
ここが、とても不思議な一行です。
楽しかったことを忘れるくらい、悲しい、不幸なことはないと思います。
そう考えると 山 の悲しみ、かなと思いますが。
楽しいことがあっての、悲しみの実感ということもあるのではないでしょうか。
と、感じました。
すごく、文章の色や情感が豊かですね。
だからどんどん、目指す方向の文章を、重ねていくのだと思います。……が、反対の方向も書くといいのではないでしょうか?
と、思いました。
これからも、どうぞよろしく。