こんばんは。
図々しくてすみません。
コメントを読んで考えたのですが、私が感じているのは、寧ろ「フック」があることで「紹介」で終わっているような印象を生んでいるのではないか、ということです(サービスシーンを入れなかったという『糞の礼』でも、私にはフックがあるように感じられます)。
こう感じるのは、展開を速めるための速度に、フックの数や深さが合っていないからではないだろうか(もしくはフックに速度のほうが合っていないのではないだろうか)と考えました。
作品の速度とフックの数や深さが合っている例としては、るるるぶ☆どっぐちゃんさん、川野佑己さん、そして今期のハンニャさんの『さあ、みんなで!』が挙げられるでしょうか。
ただ私は、るるるぶ☆どっぐちゃんさんにも、川野佑己さんにも、ハンニャさんの『さあ、みんなで!』にも、それほど惹かれるものを感じているわけではありません。これらは速度とフックが上手く合っているのでとても安定しているのですが、安定しているが故に突出したものが少なく、私としては、安定していないが故に結果的に突出してしまったところがある作品のほうに惹かれてしまいます。
というわけなので、速度とフックが噛み合っていないかもしれないqbcさんの作品に対する私の違和感は、噛み合うことによって解消されるというよりも、噛み合っていないその逸脱の度合いが、適度なところに治まることによって解消されるのではないだろうかと思っています。
私にも「フックを作らず、話をつるつるにする」という強迫観念めいたものがあります。
真っ当なものを書かずにはいられない強迫観念がいずれは生まれることを夢見ながら、今は今の強迫観念に従って書き続けています。