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193期 全感想

投票しましょう。
そのほうが楽しいと思いますよ。


#1 あてもない休日、あてもないセックス。

彼女の方は多重人格ということか? 状況がよく分からない。なので内容も頭に入ってこない。
もう少し分かるように書くべきだと思う。


#2 ロストマン

(内容は予選と同じです)
「追記」というのは、何かの文書などの、誰かに読んでもらうための文章で使うものだと思うのだが、そうだとしたら、いったい誰に対して(どのような状況で)書かれた文章なのだろう? そういう、小説としての設定がよく分からない。
内容については、繁華街で偶然会った学生時代の仲間が、山岳部?の頃から使っていたコンパスをずっと身につけていたという部分に、何かホッとさせられるものがあるなと思った。社会に出て、いろいろ変わってしまったところもあるかもしれないが、大切な部分はちゃんと持ち続けているという証のようなものがそのコンパスなのだろう。そういうことは、直接言葉にしてしまうと野暮ったくなってしまうが、使い古しのコンパスでそれを表現するのはいいなと思った。


#3 アスパラガスは夜の沈黙

話のアイデアは面白いし、「分体は虚構を食べるので、嘘つきたちを愛した。」という言い回しもいいと思う。
しかし、話が今一つまとまっていない感じがするので、そこが残念。


#4 赤ずきん

タイトルと内容との関係がよく分からない。何となく意味があるようで無いようにも思える。
内容は、主人公が知り合いの男から眠っている間にレイプされ、その男から慰謝料のようなものを巻き上げるというもの。泣き寝入りせずに金を要求するという部分はたくましいとも言えるが、相手が知り合いとはいえ、レイプされたことに対する主人公の気持ちが軽すぎる気がして違和感を覚える。きっとレイプというのは、そんなに軽く済ませられる問題じゃない。


#5 アイシテル

(内容は予選と同じです)
ワインの空き瓶を覗くと夜の町が広がっているというアイデアには魅力を感じる。そしてその瓶の中で、自分の恋人が男と会ったり、包丁を持ち出して修羅場になったりしている場面が繰り広げられるという展開も面白いと思った。
しかし、恋人が包丁を自分に刺した後のことがうやむやでよく分からないので、何なんだろうなという気分になる。


#7 空

空想の中で想像していた女子生徒に似ているような気がしたので声をかけてしまった、とうアイデアは面白いと思う。
しかし構成がスッキリしていないというか、無駄な部分が多いような気がする。だから、せっかくのアイデアが上手く活かせていない。


#8 天使

(内容は予選と同じです)
人間には、人生の意味を知ったり現実を認識するために「物語」が必要だが、それは幻想に過ぎないということを言いたいのだろうか。それはそうかもしれないが、なんだか冷めた見方(「自分には物語なんかいらないのに、けど物語を必要とする心は分かる」)だなと思ったし、そこからどうするのかを書くのが小説ではないかと私は思う。
しかし、作者の考える「物語」の意味には興味深いものがある。


#9 たこ焼きを食べながら

これは小説というよりエッセイに近いと思う。ちょっとした思い出話と、現在考えていることを語っているだけで、話の展開が無い。
「友達の関係ってのは、二人以外には分かるまい」と言っているが、そのことについてのエピソードを書けば、あるいは小説になるのかもしれない。そして、なぜ友人が「たこ焼き」が好きなのかというエピソードもあったほうがいいのではないか。

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