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 提言をまとめてくれた笹帽子さん、投票を消してくださった北村さん、ありがとうございました。それと記事2011の補完もありがとうございます。
 姉名義(後付けだけど)の投稿が消えてますが、どなたか魚拓とってらっしゃいますかね。そのうち酒の肴にして好事家の方々と盛りあがりたいと思っているので、あると嬉しいです。


 では久しぶりに全感想に挑んでみます。なるべく作者さんに対して何か建設的な提言をしようという意図を持って挑みましたが、あっさり投げることもあります。にんげんだもの。



1 12時すぎのシンデレラ

 とてもおもしろいです。着想がいいし、女の子との会話や手紙というアイテムの使い方が効いています。ただ、優れたアイデアだけ置いて、それぞれの背景が描かれない点が少し不満です。まあ、1000文字だと欲は張れないかもしれないですが。


2 まよなかのはなし

 現代文では段落頭や「!」「?」の後は一マス空け、鉤括弧内最後の句読点を省くのが一般的です。独自の文体を追求している途上のような印象を持ったので、参考にしてみてください。内容については、特に思うところはありません。


3 Good-bye

 文章の書き方について僕が思ったことは、上の作品について書いたことと同じです。一般的な法則を踏襲しておくと、より多くの読者に伝えたい内容がスムーズに伝わると思います。


4 残暑

 さわやかでいいですね。個人的には野球に対して「吹っ切れ」た、青春との決別のようなテーマに落ち着けても味わいが出ると思いました。ちょっとストレート過ぎるかなぁ、という印象です。


5 「クイズ棟方の統領は提灯鼻」

 意味がわからないし、わかろうと努力する気になれない作品だなぁ、と思いました。
 より多くの読者に伝えようという意図は敢えて廃しているのだと思います。それはそれで一つの方法だし、読者も自分なりに接すればいいと思います。


6 雨

 文章から自己陶酔が透けて見えます。それが悪いとは言わないのですが、それによって読者と作者の間に温度差が生じ、文字通り温度差ゆえ、時に「暑苦しい」時に「サムい」という印象を残してしまいます。読者としての視点があると良くなると思います。
 犬が「ポチ」という名をとても気に入ったかどうかは、犬が喋らない限りわからないことです。それを話者が断定することで読者に押しつけています。しかしながら、本作は傾向として主観を全面に出した作品なので、書き方さえ工夫すれば、作品の性質を印象づけるキーセンテンスにもできると思います。


7 肉の日

 着想と描き方が素晴らしいです。ツッコミが浅いし、不気味さの正体のくだりが少しクドいのが気になりました。リアクションの薄さに関しては異常な世界観において、話者も我々と感覚が違うことが際立ち、ますます不気味な味が出ていていいと思います。


8 死の舞踏

 ヒヤシンスの首狩りという比喩が効いていてインパクトもありとてもかっこいいのですが、ちょっとクドくて興が削がれました。かっこいいだけになおのこと。しかしながら平行描写として欠かせない記述をいじることになるので、対案が思いつきませんでした。
 関係ないですが、佐藤亜紀の『天使』という小説を思い出しました。


9 熱闘関ヶ原

 「関ヶ原」でカブるとは思ってませんでした。
 挿話が全部を押しのけて前面に立っているのがとてもおもしろいです。気に入ったけどイマイチ昇華しきれないようなアイデアは、こういう風に使ってしまえばいいんだ、と目から鱗でした。


10 エルの終末

 あ!
 好きなんですが、なぜか#5とは違うベクトルで、わからない点をわかろうとできないんです。今までごまかしてきましたけどアンデッドさんの作品はたいていそうなんです。これはほんとに僕には理由がわからないし、僕に原因があるかもしれないのでここに書くことではないですけど。
 サウンドホライズンのアルバムを思い出しました。


11 錆

 理屈と理不尽の緊張。それを「うるせぇ」で打ち砕く。痛快です。そこに至る構成も素晴らしいです。


12 まぐろ

 このマグロは「すごいよ! マサルさん」をご存じの方なら想像も容易いような、角と足が生えたものではないのだろうと思います。足なんて生えてないんだろうと思います。それゆえ、情景が全く映像に組み上げられない。でもそこが好きだし、そこがいいと思います。


13 鼠

 拙作です。大坂の陣マニアなので(今回は関ヶ原前夜ですが)この辺の時代は書きやすいです。いくらでも書ける。10年ズレるともう書けませんけど。



 ちょうど半分くらいのところに拙作が来たので後半はまた後日に。

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