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1 鼠と猫 土竜 1000
なんかよく分からんのだけど、小説って言ったら、文章のどこを切り取ってもおもしろいほうがいいんじゃないのかなっておもった。

2 ちょこん Qua Adenauer 1000
しつこいな。

3 青い海と血の色の宇宙(そら) 羽尻公一郎 140
これ140文字ってツイッター? 「宇宙ステーションはヒロインの目論むとおり、ステーションは巨大な爆発を起こした」ステーションはステーションはって、140の文章すらまともに書けないのか。

4 青の男 和泉翠 993
なんかよくわからんな。書いた人がまんがばっか読んでそうな感じがした。

5 愛を注ぐ ポン酢 605
なんかてきとうに虐待について考えてあさはかに書いた感じだな。「ちぎった肝臓を悲しみに浸す思いに捉われる。」って意味わからんけど妙に伝わる感じがしないでもない。痛みと感情が同時に伝わってくるような。

6 虎 わら 1000
「波乱の生涯であった。」って書くともしかしたらなんでも終わりっぽくなるかもしれない。
傘を忘れて雨に濡れた。波乱の生涯であった。
ダイエットした。波乱の生涯であった。

7 中国産ワカメ なゆら 913
二次創作っていうのはなんか他人の興味にお付き合いしてる感が強い。って、小説読むのとかも、作者の興味にお付き合いしてるようなものなのか、とか思った。であれば、二次創作を読むっていうのは接待か。ただ、作者の興味に付き合ってるような感じではなくて、読むうちに引き込まれるような小説っていうのもあるにはあるし。
「いろんな場面で最善の道へ導くことのできる人だから」っていうのもなんの意味もなくて、てきとうな人がてきとうに他人をほめるときの言葉だよな、って思った。

8 Masjid しろくま 1000
こんなこと、本気で言う奴いるのかよ。「苦しみを取り除いたり、人を幸せにするためだと思う」。じゃあもういいよ結婚すんなよ勝手にしろよって思った。

9 the-one-i-love 金武宗基 134
ほんと勝手にやれ。人の目を見て話せよって思った。

10 ビーフハート ハードロール 998
自分も使うけど、カタカナって。「ファッキング・ワーク」とか書かれると、日本人だろうが、とか思う。日本人ではないかもしれないですけどね。読んでて照れくさかった。フーフー。

11 てるてる坊主 謙悟 999

「何故雨が降らなくなったのでしょう」
「さあ、何故でしょう」

とかやられると、たぶんリズムとりたかったんだろうな、とか思ったんだけど、でもほんとそれだけの無意味な情報のっけられると、ほんと読む気なくなる。わたしの大事な時間うばうなよって。
ただ、時間を奪われるって言っても、良い小説読んで時間奪われるのはいいんだけど、悪い小説読んで奪われるっていうのは、なんか無駄に付き合わされてる感じなんだよね。なんか、ああこういう人って現実にもいる、ほんと無意味なことしか言わないような人。

12 客の声 ロロ=キタカ 933
面妖な感じがするな。オチのない話というか、別にオチを求めてるってわけじゃないんだけど、無目的に書かれたような感じがするんだけど、でも、なんか目的があったっぽいのに途中で見失ったような味わいがある。味っていうか、そう味わってるのはこっちなんだけどな。

13 ヒマ人 カルシウム 496
「今、俺は中3。」ってライトノベルっぽい書き方だな。いいな、今、俺は中3。去年、中2。おかん、43。小説、読む。お弁当、食べる。家、帰る。俺、がんばる。あほか。

14 夕方、一人で留守番してたら とげとげシープ 499
やったことある人しかわからんだろうけど、えろげっぽいな。不意に出てくる人物が女の子で、妙に様式的なホラー感から妙に家庭的な雰囲気のエピソードにころっと変わるとことか。

15 悩み エム?ありす 1000
長い、一文が。

16 宇宙オーケストラがまわる、まわる、石を投げつけられる るるるぶ☆どっぐちゃん 1000
なんかこう、さいきん読んでいてソリが合わない感じがするんだよな、さいきん。

17 僕の鳥 euReka 1000
作品どうのこうのよりも、津波ってキーワードにびびる。動揺は隠せないなと。こんど東北行きます、わたし。

18 蜜葬 志保龍彦 993
良かった。よく分からない風習で、ただただ見た目のインパクトとか、大げさなものとか、ちょう巨大なものとか、そういう非日常的なものにただただひかれる心理、人間にはだれしもが、備わってるものだよな、ってことなんかを思った。集団を牽引するときに必要なパワーとか、宗教を成立させるための源を感じた、思った。神様のことを考えるときに共通して反応する脳の部分があるらしいじゃないか。これもなんか地震のことを思い出してしまった。
「突然のことに激しく動揺し、みっともなく取り乱したものの、」とか、前半もたついてるというか、書き出しをぐねぐね考えていたんじゃないのかな、っていうのを感じたりもした。ただ、このぐねぐねも後半のぱっと広がるイメージのためには必要だったのかな、とか。いやでも、もっと違う別のやり方で処理することもできたかも、とか。

19 『エコーエコー』 吉川楡井 1000
ときおり鼻につくところがあるんだけど、これも良かった。うそ を境にあっちとこっちがあるような前半部分が、ほら貝っていうツールを媒介してあっちとこっちの関係性を導き出す。ようするに、スタディボードとほら貝は類似のものだという構造か。「貝の表面はオイルを塗りたくったようにきらきらしているけど、実際は砂をまぶしたようにざらざらで、その触り心地は決していいものではない。」って、ずいぶんと哀調を感じる。
鼻につくというのは、わざわざカタカナを使って「ジツヨウセイ」って言葉を異化させようとしているところとか。カタカナを使うのは問題ではないんだけど、実用性という言葉に対してなにか不満を感じるようなところ。といっても、これはこちらが勝手に感じるだけで、書いているほうはそんな気などさらさらないのかもしれないけど、と、つまりそんな風にこちらが勝手に考え出したりすることが、小説の役目、役割なんだろうな、と思う。いい意味で、時間を忘れる。
エコーのエコーって意味なのかなタイトルは。離れているようで、関係し合う世界というか。

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