作品数が少ないので、感想を書かせていただきました。20作もあると厳しいです。
1 川を見に行く 白熊 910
雰囲気は好き。句読点を多用して描写を重ねるリズムも味わい深いような気がする。最後時間が飛ばないでこの時間で完結した方が良かったのでは無いかと思いました。
2 iPodがなくなってんて、俺の なゆら 919
読んでて楽しいです。バナナマンのポッドキャストは何か唐突な感じがするワードでした。ゾウガメ、ケルベロス、ときて世界観に合ってない気がします。
3 迷宮 悠介 580
ループ物か! こういうシュールな話だと感情移入しにくいので、文章のリズムか、細かい心情描写とそれに伴う世界観のディティールがもっと欲しいです。個人的に。
4 そもそも妖精稼業とは 岩西 健治 976
文章にちょっとした引っかかりを感じさせ、何か始まりそうだなというところで終わってしまいました。小説の始まりのようです。そもそも妖精家業とは何なのでしょうか。
5 赤面家計簿 豆一目 997
おもしろかったのは、千文字でもきっちり起承転結押さえてるのが一つ。展開の速さを備考欄というアイテムで上手く回しているのがもう一つ。あと朴訥な書き方が「いい話さ」、をうまく演出かつ文字数を省略している。でも文句をつけるとしたらタイトルをもっと……なんかこう、あれです。
6 ダーン qbc 1000
どんなにいいだろうかと私も思います。僕の感情に上手くついて行けなかったです。
7 春の夜 こるく 1000
春ですね。桜は散ってしまいましたが。「私」が学生では無いということと、おそらく「何者でもない私」を書いているのだろうということは分かりましたが、やっぱりもう少し主人公が人間として存在しているのが感じられるほうが、私は好みかもしれません。
8 運命のもやい えぬじぃ 1000
もやいか。一行目でいじめかと思ったら全然違って笑いました。いい話なのかな。
9 お花畑といっしょ
おお、すごいと思いました。なんだこれはと思いました。世界観がエスカレートしていくところまでは良くありますが、落ちが予想できず、しかも何も解決していない上に、自分も同じなのに主人公の思いっきり上から目線が妙に心に引っかかる。数年後ふと思い出しそうな良作だと思いました。