題名 、、思いつきません、金武
♪~ヘテローぅお~ねばせてへ~ローふぉ~
「どう?トシちゃん」
「ねえな」トシちゃんはヤクルトに刺していた
小さなストローを口にくわえてピコピコ上下に
動かしている。
「なんて題名?」
「遅れてきた反抗期―秩序のない時代にドロッ
プキック―だって」
「ねえ」
トシちゃんになんか憧れているひでろうである。
「ひでちゃ~ん」
「なにママー」「おやつできたわ、あらトシち
ゃんいらっしゃい」
ひでちゃんは最近セブンスの音にこっている。
シャララ~ン、でママ~という感じである。オ
ーギュメントとかもやりだした。
反抗期、なにそれおいしいの?
ひでちゃんは最近、深谷陽二のインザロックと
いう本で勉強していた。
トシちゃんはゴミ捨て場で拾ったクラシックギ
ターに犬の鎖をストラップにして使っている。
ひでちゃんはなんとなく滑舌が悪く、甘えた感
じで「むア」と口ごもる。
トシちゃんは「タッ」とか「ダッ」とか勢いが
あるのだ。
「たにしにつけこむ
アコムは他人で
親子丼~ヘイ!!」
ガッとヤクルトの殻を投げて立ち上がり叫ぶ
トシちゃん。
「ヘイ!」
「ヘイ?」
「へヘイ!!」
「へヘイ」
「じゃあな」トシちゃんはガッと自転車にま
たがって出ていった。
夏が来る。ひでちゃんは髪でも短くしようか
と考えた。
「ひでちゃんごはんよ~」
「はーいマ…むァ…」
遠くでかすかにトシちゃんの歌声が聞こえて
いた。
おしまい
最近は、笑い飯、博多華丸大吉の漫才
が形としていい。
これはキンチョーの小説、夢不来(むしこなーず)の文章をベースに書きました。
面白い。プロすげえ。
俺のは笑い所がなかった。