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本文: 〉吉川楡井氏の 〉〉礼儀をきちんとわきまえた感想なんて面白みがないじゃないですか。 〉〉「面白かった」とか「好き」とか「いいと思った」なんて味気ない感想で投票もらうより、具体的にダメ出しもらった方が嬉しいですよ。 〉というコメントを信じて、ダメ出し多めの感想を書きます(私に対してのコメントでそう仰ったわけではないのは承知しているけれども……)。 〉 私は、辛口感想を書くのが苦手なので、辛口感想を書く練習得たと思って、書きます。水を得た魚になったりはしませんし、軽く読み流してください。 〉 〉#2 僕は疲れていた 〉冒頭の「僕は疲れていた」と最後の「僕は疲れてきた」に挟まれた2人の「僕」。リアルとバーチャルを使い分けれる人ってこんな感じなのだろうな、と思った。アバターの僕と大学非常勤講師の僕、どちらが本当の「僕」なのであろうか。句読点「、」の代わりにスペース「 」を使っているのは、どちらも本物の「僕」ではないという作者の伏線というか、主張なのか。 〉 前半はゲームの話だったのか! と、読んでいて驚きはしませんでした。 〉 〉#3 赤い靴 〉 赤い靴の童謡にも、童話にも、悲しげな雰囲気が漂っている。『こんな哀しみの唄なんて、変えてしまえばいい。』と言うなら、これらの過去の「赤い靴」をひっくり返すような「赤い靴」の物語を展開して欲しいな、と思った。 〉 ちなみに、ちょっと不親切な小説な感じも受けた(自分の小説を棚に上げますが……)。『彼氏ーーいや、旦那の待つ静岡の町へ、横浜という異人の街から、帰っていく。』というのは、「岩崎かよ」の出身地が静岡で、そこに赤い靴のモデルとされている「きみ」の父親がいるから? 〉 「お腹の中の双子」というのは、山下公園と横浜駅自由通路にある、2つの「赤い靴の女の子」像のことを言っているの? ということは、主人公は、「岩崎かよ」ということ? でもそうすると、名前が、「茜」というのはおかしいね。もう、わけがわからない。ゴミを不法投棄するのように物語を放置するのと、物語に余韻を残すというのは、似ているようでかなり違う。 〉 〉#4 アジアカップ 〉この作品を、いつ、著者は書いたのか、ということが気になった。インディー・ジョーンズに憧れた自分としては、私もハードディスクから小説を発掘したいと思った。 〉補足: 〉・AFCアジアカップ2011:2011年1月7日から1月29日の期間で開催。 〉・地デジへの完全移行日:2011年7月24日。 〉・津波の映像:2011年3月11日 〉・2011 FIFA女子ワールドカップ:2011年6月26日から7月17日 〉 〉#5 世界が終わる時 〉 ごめんなんさい。私には理解できない小説でした。世界は、個別具体的な愛ではなく、博愛のような、だれを愛しているか分からないような広範囲で曖昧な愛情も必要ということ? 〉 〉#6 辞書を編む 〉 言葉というのは、絶えず変化しているし、たとえ辞書で定義されてしまおうが、関係なく変化していく。だが、それは言語学的にも歴史的にも証明された事実だと思う。文学でそれを再度語るなら工夫が必要。どうせ語るなら、もう使われなくなってしまった言葉の断末魔や、未だ使われたことのない言葉の産声を代弁して欲しいと思う。 〉 余談だが、2008年に広辞苑第7版を買ったのを懐かしく思い出した。広辞苑は1955年のが第1版だし、どれほどの言葉が死んで生まれたのか、夜空を眺めて考えたものだ。 〉 〉#7 音楽 〉 「リズム」とか作中では言っているけど、きっと英語を外来語としてカタカナに訳する際の限界が来たのであろう。リズムではなく、「イズム【ism】」なのかな。だって、水着を着ている人に、「ほらそんな水着なんて脱ぎ捨ててさ、阿呆同然になれよ。一度ここまできたらわかるよ。」と言って、「そう、黒ストッキングだ。何の疑問も持たずにまずはきなさい」と言うなんて、何かの主張であるし、趣向であるし、もっと大胆に言えば、性癖ということだろう。 〉 「薄いカルピス」「カマンベールチーズをひとくち」「潮の匂い」「波の音」「花火の残骸」とか、何かの比喩なのかなぁ、と首をかまととのように傾げながら読みました。 〉 〉#8 アカシック・レコードをめぐる物語 離島編 〉 なにか新しいことを書こうとしているのかも知れないのだけれど、「アカシック・レコード」という単語が使い古さされす過ぎて全てに既視感を憶える。 〉 すこし気になったのが、バブルリングについて。バブルリングは、「少しずつ広がりながら霧散する」かな? 「僕」という主人公が「イルカのバブルリング……。そうか、だから僕達は海に囲まれているのか」という台詞を吐くくらい、主人公に対して説得力があるならば、それは読者に対しても現実的で、納得感があるものでなければならないと思う。 〉 〉#9 ミスター・天狗レディブル 〉 そうだろうなという、オチに落ち着いた作品。 〉「私は変化を解くと、金糸のように輝く自慢の尻尾を毛づくろいし始めた。」というオチを隠し、1000字まで字数を増やしたこの作品を見てみたい。 〉 〉 それ以降。また、余力があったら後日に書きます。
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