仮掲示板

Re*4:たった三票で

 投稿作品に影響を及ぼしたくないので、投稿時とは別名で書き込みます。

〉投票する人が少ないことを話題にしています。

 おひるねXさんのおっしゃるように、投票数が少ないのは小説コンテストサイトにとって致命的だと思う。
 読み手より書き手が多くなってくるのは世の流れであって避けがたいものでもあるが、「よい書き手になるためには、よい読み手であるべきだ」というのも一つの真理――あくまで、一つの、ですが――であって、小説だかなんだかわからないようなものの執筆を数こなすだけで満足しているような人には、「まず我慢して読む」ということも覚えてほしい。
「どうせ読むならプロの作家の書いたものを読むわ」という人は、どうぞそうしてください。このサイトの価値は「書き手にダイレクトに意見できること」「読み手もアマであれば書き手もアマ」というところにあるのだから、故意の貶めや褒めそやし、あるいは未熟な感想といった、非商業的で人間的な部分こそが、その存在意義なのだろうと思う。
 自作に対しての的外れな感想などには、歯噛みしてないで、感情剥き出しで噛みついたらいい。それが掲示板を荒らすほどであっても、それもアマの特権だろう。


〉ひとことでいうと(作家の思考の中)読者不在だと思います。

 おひるねXさんの発言ばかり引いて申し訳ないが、私たちアマに読者想定など必要だろうか。
 「せっかく書いたんだから、読んでもらえるように工夫する」ということは当然必要だろう。しかし、それは「読んでもらいたいから書く」のでは決してない。むしろ「書く」と「読ませる」とは相反する要素だと言ってもいい。本来は「読んでもらいたい」の前に、「書かざるを得ない」があるわけだ。
「書かざるを得ない」は、物書きとしてより根源的な欲求、衝動であって、「読んでもらえるようにする」は「読んでもらいたい何か」があって初めて必要とされる要素、本来どうでもいい部分だ。物を書くにあたっては、そういった根源的なもの、書かざるを得ないような何か、つまり「モティーフ」がなければ、自分の方向性――プロになるとかそういうことではなく――はいつまで経っても見つからないだろう。そのモティーフに形を与えるために、適当な人物設定や出来事を探してくるわけだ。キャラクターやストーリーの役割は、それ以上でも以下でもない。

 誤解を招く言い方になるが、このサイトで「読んでもらえる」ことにどれだけの意味があるだろうか。
 個人的には「短編」サイトに投稿するものは習作でいいと思う。自分のモティーフをどうすれば表現できるか、それを探るためにこのサイトであれこれ実験してみればいいのではないか。このサイトで満票取ったとして、長く書き続けるなら色々な浮沈を経験するだろうし、それが一時の喜びでしかないことも想像に難くない。
 読んでもらえる工夫に知恵を絞るよりも、まず「これをどうやってでも表現したい」という概念、情景、感情などを探す方に労力を向けてほしいと思う。
 このサイトには、そうした小手先の工夫をしなくても読んでくれる親切な人がたくさんいる。そういった人達は、書き手のより深い努力もちゃんと嗅ぎつけてくれるに違いない。

 最後に、以上はおひるねXさんに対しての反論ではなく、それに託けた個人的な見解です。私見、というと逃げっぽいが、まあそういうことですのであしからず。

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