※「⇒」の後が、私の感想です。
●掲示板
【183期全感想/shichuanさん】
「自意識過剰と妥協」
自分の性格における恥部が具象化されるのは、恐怖だと思う。他人から見られてしまう。それこそ、自意識過剰なのかもしれないが。
⇒この作品に出てくる「変なもの」は、確かに「恥部が具象化」したものという解釈もできますし、そういう方向で書いても面白かったかもしれません。
【第183期の感想/岩西 健治さん】
「自意識過剰と妥協」吉
面白かった。変なものには明確性がないので、腑に落ちない要素が生まれ、それが、読者に難しさを与えることを考えたが、ほくろ的な表現や、動くなどのユーモラスさが出ているので良しとできる。前作が「存在の証明」を書いたとするなら、今作は「意識」のようなものを書いていると解釈をした。でも、わたしはそういう込み入った解釈は好きではない。だから、素直に読んで楽しませてもらった。作者感の出ている小説である。
⇒今回の作品は、確かに「意識」が一つのテーマになっているかもしれません。体についてくる「変なもの」が、人間の意識を浮き立たせるという書き方になっているようにもみえます。でもそのことを特に考えて書いたわけではなく、「変なもの」をめぐって話が展開するということをただ書いただけなので、何か解釈のようなものをしても、しなくても、どちらでもいいかなと思います。
【183全感想/qbcさん】
16 自意識過剰と妥協 euReka 1000
ほっこりする話しだなとか思ってたら、これはいわゆる妖怪ウオッチシステムか。
原因の分からないものに具体を与える。
⇒妖怪ウォッチは観たことがないのですが、妖怪には妖怪なりの理由があって存在するということをどこかで聞いたことがあります。私の作品では、「変なもの」が存在する理由は分からないのですが、ある現象に日本語の言葉を与えることで納得するという流れになっていますね。
●予選投票
2017年12月31日 21時41分25秒
14
「その日も、女は倒れるくらい働いた」とセットで読むことになったので、
相乗効果で双方が面白く感じた。こちらの自意識はとても小さいけれども、
気になって仕方がないうえに、受け入れざるをえない。嫌だなぁと思いつつ頷いてしまう。
⇒「その日も、女は倒れるくらい働いた」のほうは、芸術家としての強烈な自我で、私の作品のほうは、ささいな自意識ということになるでしょうか。自意識過剰というのは本当にショボい意識なのですが、いかにも人間らしい感じがしますね。
2017年12月29日 23時6分28秒
何か最近自分の身に起こったことをダブルようで選ばさせていただきました。
⇒前半の話は、誰でも似たような経験があるんじゃないかなと思います。私もよく気になることをネットを調べては一喜一憂しています。
●決勝投票
2018年1月6日 5時47分41秒
#16
ものとして扱っているのに形や色を全く描かないという、抽象的な書き方が巧いし面白い。私なら名前はつけないだろうが、そこは好みの問題かもしれない。
⇒始めは、名前というか言葉を付けることは考えていなかったのですが、言葉を付ける行為を入れることで、登場人物である「同僚」の性格が表現できるんじゃないかと思ってそうしました。なので言葉を付けることがメインではないつもりだったのですが、タイトルにもその言葉を使ってしまったので、それがメインのようになってしまったのはちょっと失敗したかなと思っています。