前置き
前々から忙しい忙しいと勝手なこと言っているわけなんですが
私にも息抜きが必要なので、一日一つだけ感想を書こうと思います。
というか、qbcさんの真似。いい考えだなあと目からうろこ。
途中まで首を突っ込んでしまったそのほかの議題については
ちゃんとできるときにちゃんとします。
時間の無いときは自分の楽しみのほうを優先したいので。
1 白い部屋。
よくある話をよくある形で書かれている。
よくある話をそう思わせないためにも、話の先を予想させない為にも
緊張感を高めたりする為にも必要な技術は駆使して欲しい。
白い部屋にしても、例えばリノリウムを敷き詰めたような白なのか、ふわふわした感じなのか、タイルっぽいのかプラスチックっぽいのか
インターフォンのボタンの感触は、音の響き方は、どんな声質なのか、口調なのか、読者にお任せする部分があまりにも多すぎる。
ドラマ、映画でいうところの「演出」はある程度必要なのではないか。
こういうシーンで思い出すのは、映画「キューブ」なんだけど
もしあの映画を文章化したとして、冒頭をこのような形で表現することも可能であると思う。しかし「キューブ」についてはこの後恐怖へ導かれるので、書くとしたらそれが臭うように書いていくだろうと思う。
こちらの作品については、鈍重な主人公が後半一転して内情的な恐怖に駆られていくことになるんだけど、そういうスピードがうっすら見える分だけ、もう少し演出してもいいのではないかと思ってしまう。
読者も作者の味わっている世界を楽しみたい。
映像作品なら、「こうだ」と見せられれば作者の世界を容易にのぞき見ることが出来る。しかし小説はそうはいかない。書かれている文章から自分の世界とすり合わせて読者もまた作り上げていくことになる。
だとしたら、やはりその頭の中にある世界をもっと表現して欲しいと思う。
特にこういったタイプの作品は、緩急つけて読者を翻弄して欲しい。
これは個人的見解だけれども「短編」は読者翻弄型の作品が多く、また参加者の多くは作品に翻弄されたがっているので、特にこのあたりの要求は多くなるかなと思っている。
以上です。
成多屋さんはアカネサスを通して個人的に親しくさせていただいております。ご参加ありがとうございました。今後もぜひ、参加してくださいね。