1 忙しい時の中にある優しい時間
いくら店長が試作品と言ったからって、
「確かにメニューには載ってなさそうなケーキだった。」
とばっさり切り捨てているところがおかしかったです。その後も食べた形跡がないですし。いいですね。
2 fffface
「人間の感情って」とはじまったので、てっきり人間じゃないものが話しているのかと思いました。
自分の笑顔が相手にも笑顔だとしっかり伝わるのは(あるいはその関係は)とても幸せなことだなと思いました。
3 穴を掘る
親が大切にしている壷を割ってしまった子供が夜中にこっそり埋めにいってびくびくしているという感じの主人公がおかしかったです。
4 月
これは簡単な言葉に置き換えてみたら味も素っ気もなくなってしまいました。
ごてごてに装飾するか限界まで削るかが悩みどころとなりそうです。
5 潜入捜査官はだれだ?
主人公はよっぽど嫌われてたんでしょうね。一体何をやらかしたのでしょう。興味あります。
6 駆け落ちの振りが都合が良い。
これはまったく読めませんでした。すごい!
というわけで翻訳してみました。が、それでもあまり読めませんでした。敗北。
『駆け落ちが先だった』
――逃げおおせた。形ばかりの駆け落ちではあるが。
明かりの落ちた山の展望台に二人はいた。二人きりだ。今日ほど冷え込めば客は来ないものだ。
「ねえ」
貞子の眼下には賑々しい夜の街がひろがっている。女は宝石であればどんな宝石であれ喜んでしまう生き物だ。修平にはそんな女が不思議でならない。しかしこの時の貞子は、点在する灯りを宝石になぞらえる軽口をたたいたりしなかった。
「此れから如何しようか」
街を見据え、思いつめたように言う。その震える声。白無垢のように白い息。血のひいた白い顔。凛とした鼻筋。修平は身震いした。
思いを口にしよう――しかし、その静けさもこの言葉も、夜空に不意に咲いた鐘の音にたやすく呑み込まれてしまった。
「梵鐘、煩悩を諭す……か」
修平は言った。貞子は気づかない。気づこうともしない。ただ夜に落ちた街を見つめ、満足そうに微笑んでいるだけだ。
――あ。
修平ははっとした。いつだ。いつからだ。
これは本当の恋ではないと言っていた貞子の背に、修平はほのかな恋の芽生えを見たのだ。
7 ライオン宰相
授業中のこぼれ話のようにおもしろい授業が理想的。
8 自由人
わざわざ紅葉狩りに行ったのに主人公も先生も景色に見惚れていないという選択がうまいなと思いました。
9 color
「ほら十人十色って言葉あるでしょ? 百人なら百色、千人なら千色」
ここにヒロという人の全部がつまっているようで、いい台詞だなと思いました。
10 パリの紅茶
文章の崩し加減が内容をとてもよく引き立てていると思います。すごい!
11 金剛
うん。
13 母なる大地と 父なる空
ここまでスケールが大きくても「父」は子種にしかなっていないという判断がいいですね。
14 擬装☆少女 千字一時物語18
三人ってどういう関係?
15 聖家族
天岩戸の話を思い出して笑いました。おもしろかったです。
16 終末農園
茹で玉蜀黍を丸齧りする文化(?)は消滅してそうですね。残念。
17 八重のクチナシ
うーんきれいなお話。きんときがたべたくなりました。
18 SOMEBODY
やっぱり家が一番。
19 ラプチャー
「今日はラプラスの悪魔の葬儀の日だった。」
かっこいい。
三浦さん、感想ありがとうございます。
〉17 八重のクチナシ
〉
〉うーんきれいなお話。きんときがたべたくなりました。
優しい話かどうか、微妙なラインだった気がしますが、
三浦さんに「きれいなお話」と言っていただけると、
なんだか嬉しいような、でも申し訳ないような。
また、甘ったるいの書きたいです。
また、というより、もっとカンペキに甘ったるいのを。(笑)