こんばんは。
qbcさんの精製塩のような文章によって人物が描かれると、みんな身も蓋もない存在として浮き上がって来るのですが、そうやって出来た作品が、身も蓋もない存在である人物のその紹介だけで終わっているような気がして、それが私がqbcさんの作品を読んでも満足できない原因かなと思ったりしています。
qbcさんが描くそんな人物と対極にあるのは、たぶんわたなべかおるさんが描く人物ということになるんじゃないかと思います。わたなべかおるさんが描く人物ならばその人の紹介だけでも作品は魅力的になると思うのですが、qbcさんが描く人物にはどんどん行動を起こしてもらうか大変な状況に放り込まれてもらわないと、なかなか作品が魅力的に見えないのかなという気がします。
言い換えれば、qbcさんが作り上げる人物は行動させるのに適した形をとっているんだと思います。
機械的に感じられる文章が悪いわけではないのだなと、これを書きながら思い至りました。
現代文のテストをモデルにして、というのはなんだか推理小説のようですね。
私は甘ったれているので、いつまでも正解が現れないほうが好みです。