#1
馬鹿
リアルな描写、冗長な描写を蹴散らすほどリアルな鹿が面白かった。
がらがらどんを思い出した。
#2
Kise won today!
カイゼ？ カイゼル？ と思って読むと稀勢の里ということが分かった。"Kise is a sumo wrestler"を読んでぱっとそれまでの文章にも意味が与えられ、鮮やかに感じた。
#3
それは多分、罪悪感かな。
悲しい顔をした時点で、明さんはもう主人公のことをあきらめているのかもしれないと思った。怒ったりはしないのだろうか。
#5
%窶ヲ
記号的に話が進んでいくし、主人公の名前も記号っぽいし、タイトルも記号。残酷さや不快さが感じられず、登場人物は無理に人間にしなくてもよいのではと思った。
#6
贅沢な時間
確かに山の中で、がけの上や雪原、沢などではなく、道を間違って冷静になる間の時間は贅沢なものなのかもしれない。自分の鼓動が落ち着く時間を自分で感じられるということは、贅沢なことだと思う。
#7
ポストアポカリプス
「がめつい女」という表現がとてもざらっとしていて、よかった。俯瞰しているほかの登場人物の中で、昔の彼女だけが正直に見えた。
#8
若気の至り
取り換えが事実としても、結局環境で決まるのではと思った。「そして父になる」という映画を見てもあまりピンとこなかったからそんなことを思うのかもしれない。善治は鬱屈した幸三の気持ちに風穴を開けるため、わざと嘘の話をしたのかもしれない。かもしれない物語を伝えて、彼に希望を持たせたのかも。
#9
私が私であることに気づく前と後の話
自分自身に気付くきっかけが傷の数ということなので、「私」のアイデンティティと傷とその数は高い相関があるように思える。傷に向き合うことで立ち直る、とまとめてしまうと、途端に陳腐になる。