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〉 長月さん、感想ありがとうございます! 便乗して……

いえいえ、お礼を言っていただけるほどではないですよ。



〉〉22
〉〉
〉〉こういう作品だと、どうしても生き物の手触りがしないのが、作品の軽さになってしまうような気がします。
〉〉
〉〉生き物の手触りがしないというのが作風なら、その作風を利用した作品を書いてみたらいいのではないかと思いました。

〉 すみません、これを読んでつまりどういうところを指摘してもらえたのか僕には分かりません! もっと具体的にお願いします!



 おそらく色んな描写が足りないのではないかなと思います。今回の小説には、「海辺」の気持ちよさや風の匂いとか温度や手触りやら、そういった色んな情報をきちんと書くべきだったのではないかと思うんです。
 そこがきちんと書かれていなければ、幻想の部分がまったく生きてこない。
 1000字しかありませんから、緩急を付けないとただだらだらっと流れておしまいになってしまうんです。
 海辺の季節や気温を具体的に書かなくても、マスターの白いカッターシャツを見てどう感じるのか(まぶしくいとか、それとも何かの影がシャツに落ちてくっきりと影が浮かんでいるとか)アイスコーヒーのグラスを手に持った瞬間どうだったのか(グラスに水滴がついているとか、その水滴を触った感触とか)、人間はあまり意識せずに日常を暮らしていますが、小説に書くとなるといろんなことをすごく敏感に感じて書かなければならないのではないかと思うのです。
 日本のどんな下手でちゃちな俳優だって、意味のないところで瞬きはしません。瞬き一つも、お芝居の中ではすごく意味のあることになるからです。何か意味のあるときに瞬きをしているはずです。ですから、カフェに座り、アイスコーヒーのグラスを持ってそこに口を付けるその一連の動きを、ちょっと自分でやってみると、実にいろんなことを同時にし、そして感じていることに気がつくと思います。そういうところに注意して書くということが、ささやかなリアリティになって読者の共感なり、興味なりを引くことができるのではないかと考えます。そしてそれが説得力になって、後で仕掛けた何かが生きてくると思うのですよ。今回の小説では幻想部分ですね。それが妊娠の暗示になっていくという一連の流れに読者を引き込みたいなら、舞台として選んだ海辺と快晴をしっかり描くべきではないかと考えました。
 逆に、このような描写をしないという手もあります。まったく違うアプローチで最後に導く方法もあるでしょう。しかし今回の場合の流れを見ると、確かな現実感を書くべきだったのではないかと思います。そういったことが不得手なら、そしてその様な描写を好まない作風なら、まったく違うアプローチを考えた方が得策かと考えます。

 とはいうものの、これは私一人のささやかな感想なんで、ご参考までに読んでいただければ幸いです。

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