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〉ぼくが好きなのは、冬口漱流さん、sasamiさん、ケントさんなんですけれど、三人ともたぶんもう二度と作品を投稿してくれないんじゃないかと思うと悲しい。

 冬口漱流さんが55期に発表した「おしりこ」という短編には、僕も舌を巻いた記憶があります。他にこの作品を推す人がいるかどうかわからないまま、肩に力の入った感想票を書き送ったものでした。蓋を開けたら、やはり賛嘆している読者は方々にいて、嬉しい気持ちになったことを覚えています。

 常に高い水準を維持している書き手として、今も深い印象を心に刻んでいるのは、22期から29期にかけて作品を発表されていた市川さんです。その小説を読むたびに、その視点の自在さ、対象を掴む感受性の繊細さ、一つ一つの言葉がはらむ抵抗感、…そして何より、読後にしんと下りてくる静けさに、なんとも魅了されたものでした。
 とりわけ27期の「白象」は、一つ一つの言葉が揺るがしがたく思えます。この小説が、気まぐれな遊びのようなルール(各段落の最初の文字をアルファベットにすると、white elephant になる)にのっとって書かれたとは、にわかには信じられませんでした。
 彼女も「短編」に戻ってくることはないのでしょうか。寂しく思います。

 それから、三浦さんも好きな書き手です。僕にとって三浦さんとは、一作ごとに新しいテーマと文体を試し、自分の作風を手探りしながら模索していく、求道者のような方です。そう言えば、僕が短編に参加するきっかけとなった作品は、三浦さんが21期に発表された「さらば日本」でした。一作ごとに論じるより、全ての作品の目を通し、その足取りを追ってみたくなる書き手です。

 最近の方では森綾乃さん、qbcさんの小説に大いに心惹かれます。
 …って、この話題、一度始めるとなかなか止め時が見つからないですね。

 

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