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本文: 〉 〉 「エプロン・女装・恵方巻で三題噺」に参加です。 〉 オリジナルとはほぼ関係のない極端なものを書いてみました。 〉 〉 〉 〉「佐倉くんヤメテ!」(文字数・998) 〉 〉 〉 恵方巻作ってるから食いに来い、と佐倉からメールが来た。簡素な一文。なるほど、今日は二月三日だ。だがしかし、佐倉の魂胆は分かっている。あいつ、俺をどうにかするつもりだ。 〉 〉 俺は物心付いた時から「美少年」と呼ばれ可愛がられて来た。幼少時から母、三人の姉、従姉妹、伯母と叔母、等々、女達に猫可愛がりされ、小学校、中学校でもそれは変わらず、女子達は常に俺の味方であり続けた。 〉 中二のある日、ふと思った。女子に溺愛される男子を他の男子は許せるものなのか? だが俺の周囲でそんな反応は無い。そこでハッとした。プリントを回す時、俺の右手を掴んで手渡す石田。俺がバケツを持って来た時、両側から俺を挟み込むように雑巾を絞りに来る富山と黒木。クラス全員、部活全員の男子にそういった疑問を投げ掛ける事が出来る。俺は恐怖した。このままではやられる。俺は一番好みだった女子に告白し、さっさと「男」になる事に決めた。だが失敗した! 〉「三橋くんはそういうのとは違うんだ」 〉 〉 何とか貞操の一つは守り、しかしもう一つは捨てられないまま進学した。高校でも状況は変わらなかったが、女子は色付き始める訳だし、男子の方も中学の時のようにかわせるだろうと楽観視していた。 〉 そこに佐倉が現れたのだ。こいつは危険だった。俺に対するアクションが他の男共と比べて段違いに過激であり、厄介な事に柔道の有段者だった。しかし俺だって護身の為に空手を身に付けている。だからこそ今日までは凌いで来れたのだし、しかし力で捩じ伏せる事も出来ないでいた。 〉 その佐倉が張ったこの罠。虎穴に入らずんば虎子を得ず。罠に掛かった振りをし、今度こそあいつを捩じ伏せる! 〉 〉 捕まった。まさか催眠ガスが出て来るとは考えなかった。俺の体は佐倉の部屋のベッドに固定されている。天井に鏡があり、俺は自分がひらひらエプロンに白いワンピース姿である事を知った。佐倉がやって来た。持っていた皿から巻寿司の端が覗けた。佐倉は俺が何を叫んでも無言のままで、ずっとハーハー言っている。佐倉が恵方巻を手にする。それが俺の口元に近づけられる。……嗚呼、これが前戯って奴なのか。さようなら、親父、お袋、姉貴達。俺、頑張って強く生きて行くよ……。 〉 〉 解放された。恵方巻を食わされただけだった。 〉「もう乱暴な事しないから、たまに俺ん家来て姉ちゃんの服着てくれよ」 〉 帰り際、そう言われた。 〉 何故だかすごくドキドキした。 〉 〉 〉 〉 というのを書いてみて、黒田さんはこういった話にさせないように気を使いながら一連の話を書いているのだろうなと改めて思いました。
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