13 お茶っ葉な女の子 ひろ 1000
すごく残酷なお話だなと思いました。
ただ、なんかこうシンプル過ぎる気がして。こう、この内容を三行で終わらせて、ゴミ箱に老女がたまって泣き言が聞こえるようになってきて主人公が神経症になるまで追い詰められるとかになってそれは話し全体が悪い男の顛末というメタファーになっているとか、あとはこのおちゃっぱ女の子に人物が夢中になってきてそれはもうコレクターになってしまい破産するとか、あらゆるものが女の子になっていくとか、膨らませて欲しかったような気がします。物足りなかったです。おわり。
14 ひとり暮らし(She is a university student) 腹心 949
これもシンプルな印象。
実はこうだったんですよ、えへへ、というお話の作り方は、もう作者にとっても読者にとっても定番だという理解があると考えているので、もうちょこっと遊びの部分を入れて欲しかったなと思いました。描写に凝る、あるいはいっそのこと今月の「『時を忘れた時計屋の話』」のようなギミックを入れ込んでしまうとか。はっきり言ってしまうと全然悪い印象の無い作品なんだけど、うおこれすごいというところのないチェーンの居酒屋さんみたいなお話。おわり。
15 若き兵器の悩み さいたま わたる 1000
もうちょっと濃い目に書いてくれたらなと思いました。
平気が悩むというのは面白いなと思ったのですが、↓のような開発者の悩みをあらわすのにそのまま心情を吐露するような処理とか、
>「お前を発動させ敵を壊滅するのが正しいのか、いやいっそ欠陥プログラムを組んで攻撃を失敗させるのがヒトとしての道か。だめだだめだそれでは心血を注いで開発したお前に対して申し訳がたたないか」
新大陸や旧世界とかってなんなんだとか、そもそも兵器がなんで思考しているのかといったところの説明がなく、ああ、こういうことがやりたいんだろうなという読者の了解を土台にしないと成立しない部分があるように思いました。おわり。