仮掲示板

一日一感想 シーズン3

ロチェスターさん、わかりました。
今日は今日のやることがすんだので
比較的感想に手間取らない作品をぱぱっと書きます。

5 吉右衛門と六甲おろしのおはようサンデー

面白かった。
誰の感想を読んでも、この作品の面白さを全然わかってなくて、まあそうかもなと思いつつも、どのへんが面白かったかを書きます。

この玲子ちゃんと剛君は以前書かれたことがあるので、私はすんなり入り込めたけれど、知らない人は話が大分進まないとこの二人が夫婦であることがわからないのが難点の一つかもしれない。
この作品の肝はずばり「夫婦」。
彼氏彼女時代のセックスなんてたいした問題ではないんだけれど
これが夫婦になるとなかなか由々しき問題ではある。
超日常から、非日常への飛躍がなんと難しいことか。
剛君が一生懸命考えてひねり出したかと思うと、それだけでにやりとした。
そしてそのセンスの良さは褒めたい。きっと次回は大丈夫だといってあげたい。超日常から非日常を作り出すのにこんな方法があったとはと感心した。ちなみに夫の会社で、奥さんとセックスするにはどうしたらよいかという議題の結論は「あ!大変だ!コンドームの使用期限が切れそうだよ!」というセリフだったそうだ。センスのかけらもありゃしない。
「主婦の『もったいない』という感性に鋭く切り込んだ」というのが理由なんだけど、本当にがっかりする。


12 三軒先の如月さん

この作品は最後の二行で「あーあ」というがっかりな気持ちになる。
それまではとてもほのぼのとしたいい雰囲気の文章だった。
だから最後を

わたしは思わず如月さんに抱きついた。
太陽のにおいがした。
茶色い尻尾がふわりと私の背中に触れる。

で、十分ではなかろうかと思う。
こういう文体で無ければもちろん「ゴールデンレトリバーだった」でもいいかもしれない。しかしせっかくの例えば、水戸黄門で言う所の「印籠」の場面なんだから、もっと全体の世界観をつかむべきだと思った。


リクエストの
22 オチのない話が書きたい

三浦さんのこの手の作品を読む時、基本的に私は理解しようと思いません。
複雑な入れ子細工を、そのまま楽しむというのが私なりの楽しみ方です。
絵で言うならマグリットみたいな。
ロチェスターさんが
>時間がたつにつれて、意味がわからなくても迫ってくるものを感じます
とおっしゃるなら、おそらくこの作品は成功でしょう。

27 にらめっこ開始

面白かった。期を重ねるにつれて、作品がきちんと整頓されていっているような気がする。その反面、初期の頃のようなめちゃくちゃな疾走感が減少しつつあるのが残念。このまま計算された疾走感がだせれば、もっと面白い方向へいくような気がする。
ところで関係ないけど、作者別目次で北村さんに余計な手間をかけているのではないかと、おせっかいながらも心配してしまう。ハンニャさんの場合…


以上です。
また一日一つにペース戻します。
半端じゃなく大変なんです。誰か助けて、特に有能な弁護士。

長月さん(Re:一日一感想 シーズン3)

リクエストに答えてくださってありがとうございます。

〉三浦さんのこの手の作品を読む時、基本的に私は理解しようと思いません。/複雑な入れ子細工を、そのまま楽しむというのが私なりの楽しみ方です。

なるほど。タイトルも「オチのない話が書きたい」という話ですし、意味がわかるわからないは必要ないかもしれない。洋楽の歌詞がわからないからロックはつまらない、と言ってたのと同じかもしれません。「複雑な入れ子細工をそのまま楽しむ」というのは言い得た表現ですね。ありがとうございます。

あと、作品の感想のなかで「ちなみに夫の会社で、」というエピソードを読めたのが嬉しかったです。もともと「この作品は文学的にはブツブツ」という話よりも、その作品を読んで思い出した個人的な体験談……が本来の優れた<読書感想文>であるような気がします。私も感想を書いてましたがすっかりこういうことを忘れてました。

ちなみに、長月さんだけではなくてqbcさんが「13時間働いた」とか「六本木ヒルズのシネコンは……」と話が個人的になっていくのも楽しみです。とむさんが「かばんの中で読むべき吉行が待っている」と書いているのとか、そういう点を持っと読みたいです。サイト「短編」の姉妹サイトとしてサイト「随筆」というのを北村さんにつくってもらいたい。こっちは投票なしで、更新もプログラムまかせというわけにはいかないものでしょうか。

ありがとうござました。

ロチェスターさん(Re:一日一感想 シーズン3)

いえいえ、とんでもない。
大したことが書けなくて申し訳ないです。
今期の三浦さんの作品、朗読するとまた面白いですよ。セリフの部分とか!

作品を通して人柄を推測したりしますよね。
実際に数人の方とお会いしたことがあるのですが
いろんな意味で「へええ」と思います。あの作品をこの人が!って。

で、個人的なことは各自ブログやホームページやミクシィで書かれていたりするので、そういう所をまわると面白いかもしれないですよ。

運営: 短編 / 連絡先: webmaster@tanpen.jp