まず、66期の感想から
ここで取り上げるのはタイトル(or作者名)だけでつい読んでしまったものとか読んでみて良くも悪くも一際印象深かった物とかです。上手すぎるとさらりと読めてしまってかえって印象に残らなかったり、大衆受けするストライクゾーンに入りやすい球はあえて見逃したりしてしまうような偏屈な読み方してるんで、書かれている方が良いとは一概には言えませんが……
〉夏の動物
森綾乃さんの描写はやっぱり良いですね。最初の二行だけでも十分魅く力があると思いました。『キリンのそれにそっくりだった』から以下男がキリンと書かれているのは上手いって感じです。あえて欠点を挙げるとしたら『ゴールデンレトリバーの笑顔』って言うのが少しくどい感じがしたんですが、もしかしたらなにか深意があるのかな??
〉ナレーション
字数が足りなかったのか、それとももともとこうだったのか。筒井哲也のダズハント収録の多重夢(タイトル間違っていたらごめんなさい&たとえ漫画ばかりでごめんなさい)を思い出しました。深いのか浅いのか
〉Corruption of the best becomes the worst
これは切ない感じですね。そのまま終わるのかと思ったら少しオチがあって良かったです。タイトルが上手く訳せないのは俺だけですか??
〉常連のお客様
これは何ていうかとても素晴らしい感じでした。短いですが最初から最後まで楽しんで読めました。一点『抱きついてきたのですが』って表現が、擬人化させすぎていて最後がちょっとわざとらしい様な感じがしたのが残念です。あえてそうしたのかもしれませんし、ここがなければ逆に印象に残らなくなってしまうかも知れないけど、擦り寄ってきたとかもたれてきたとか寄り添ってとか…なんか最後と矛盾ない方が綺麗な気もしました。
〉求ム、
僕も欲しいです人間関係系の説明書。最後の三行はあのCMを見て書いたのでしょうか(っていうかこのオチだけ思いついて前半を書いたといったほうが妥当かな)面白い終わらせ方だと思いますが。
感想は以上で早速恒例の自作自演的言訳的文書きます。
今回も前回に引き続き、本文は小さなネタを延々引っ張る形式の文章です。前回は明日地球が滅ぶならを引っ張って今回は誰に殺されたを引っ張っただけですね。おおよそ構成は一緒です。
まず、分裂病という言葉について。なんだか下手な読み方をすると分裂病は人殺しって言ってるみたいになりかねませんが、あくまで分裂病ってのは死体が悪態をつき続ける妄想を見るという、妄想の症状だけを取り上げたものなので悪しからず。
というか、人殺しまたは犯罪者ってのは人間ならいつでも誰でもなり得る物だと思っているので、病気だの薬だの遺産だのはただのおまけだと思っています。病気だから人を殺したのではなく結局は人を殺した人が病気だったってだけの事だと……
善悪の区別がつかなくても野生動物とかが常に仲間殺ししてる訳じゃないんで、病気で善悪が混沌してもだからって犯罪者になるわけではないじゃないですか。
逆に戦争とかで敵兵を殺さないのが重罪だって言われたら人間は重大な犯罪者か殺人者に二分されるわけで 人は皆犯罪者になり得ると
いや、この推理小説の犯人が病気に負けて罪を犯しただけのつまらない人にはしたくなかったんでこんなこと書いてます。だって…それは以下に書きます
以下は今回の雑文(世界一短い推理小説)の解説じみた事を書きます。
そういう作者解説ってだいたい見たらすっごいガッカリするので、少しでも一ミリでも楽しんでもらえたなら読まないで欲しいです。また、まだ読んでない人にもお勧めできません。
千字バージョンって事はもともとはこれじゃなかったんです。
元のは壱倉さんが感想メモでいうような遊びが物理パズル(読み方の問題)としてあったんですが、千字にするにあたって割愛。
でもそれだけではあまりにつまらないと思ったので本文を大幅に改定して変わりに論理パズル(読解問題)要素を追加。
そのヒントはさらに下に書きますが、なるべくあまり見ずに考えて皆さんなりの答えを出して欲しいです。
ヒント:
①2時で出前って、たぶん配達されるのはせいぜい12~1時だろうから、どんぶりの回収とかですよね。
〉苦情内容は「配達が遅い」とかが想像できますが
②切り刻んだって、いったい凶器は何で??
〉計画性
③書斎、雑多な本の中 私はこの本を深く読み解きながら推理した
〉初読なのに書斎
④私の経験では普段人柄のいい人ほどいちいち小うるさい性質
〉経験した
⑤このサブタイトル当初は「三号棟の小説家」でした。
〉棟って学校とか寮とか…
さすがにこれ以上は書きません。