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17 彼と私の話法 わたなべ かおる 1000

すっげえ怖いよ!
ひたひたと忍び寄る女の恐怖。
ある種の女の人はなんて弱いものが
好きなんだろうと思う。

中島みゆき的世界がひろがってるんじゃ
ないのかと思って急に聴きたくなって
CDトレイを明けたらヤーヤーヤーズが
入っていた。俺の鑑賞ログは全部短編から
トラッキングできるのかよ!

ということで「あぶな坂」を聴いているのです。
人間が二人でいることのさみしさ、かなしさ、
は、つまり、永延と互いに関心を寄せ合うことで
完結してしまうこと、だというのは、一面の
ほんとうだと思います。

要するに互いの醜さあるいは弱さ、あるいは
美点だったり、ともあれ、そういったものを
相互補完というかなんというか、ともあれ、
二人いれば共犯。人間、黒いものでも、
二人が白と言えば白。現実なんてどうでも
よい。構わない。二人の中だけの真実という
ものがあり、いや、真実というものはそもそも
二人の心の中だけにしかありえないのかもしれない。

自分と彼との関係性への仄かな逡巡を
> 「ね。ごはん、食べよ。ね」
とか言って食欲で誤魔化すあたり、
どんだけ勇ましいんだ。

> 「君の優しさを伝えられないことがもどかしい」
という台詞は、つまり、「黄身の優しさ」を
小説に落としこめていないってことが
「もどかしい」んだと思いますよ。

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