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本文: 〉31 3という数字の秘奏性と虚造性と魔想性を考察するべくなされた一つの小さな空想譚 〉 〉 同じ言葉を3回繰り返す。2回ではなく、3回だ。1回目は“それとなく”、2回目は“どうしても”、3回目は“空虚”。地下は無意識の世界。言葉の届かない、空虚な世界。鼠はチュウと啼く。無意識の、空虚の餌食にしてやろうかと。私それは、嫌だ嫌だ嫌だ、嫌です。 〉 〉 〉32 燃えあがる布団 〉 〉 布団が燃えるなんて、あってはならないことである。疲れた体をどうやって休めたらいいのか。大好きな空想や夢をいつ見たらいいのか。布団が燃えるなんて耐えられない。私はどこへ帰ったらいいのか。もう帰る場所なんて、どこにもないのか。 〉 〉 〉33 ぺんぺん草 〉 〉 名前とは、“ある何か”がこの世界のどこかで確かに存在していることを認識することだ。しかし名前が付いているからといって、私たちがその一つ一つを認識しているはずはなく、ただ一つの風景として過ぎ去って行くばかり。本当の名前とは、あなたと私の関係。どこまでも対等な関係。あなたが存在するから私も存在する。たとえあなたが、雑草でも。 〉 〉 〉35 テロリストという職業選択 〉 〉「革命」とは、なんと響きの良い言葉か。希望、可能性、未来……。人ななぜ“今”に抗うのか。“今”を受け入れ、“今”と共生出来れば、“今”は幸福なパラダイス。核、エコ、テロ、そんなものばかりの世の中だけど、私、私なりに生きてます。派遣、契約、偽装請負、なんでもありなんです。でも限界は、いつか来るでしょう。いや、もう限界です。 〉 〉 〉※17 200Q 〉 〉 また感想追加です。以前書いた感想が、ずいぶん的外れのような気がしたので改めて。 〉 いつの時代でも、人と出会うことは希望だと思います。しかし今の世の中はなぜか、人と“出会う”ことが困難な時代です。たとえ同じクラス、同じ職場であっても、人と“出会う”ことはなかなか出来ません。悲しいことですが、家族の中においてさえも“出会う”ことが出来ない場合が少なくないことを、私たちは知っています。いったいなぜこのような世の中になってしまったの? 考えるのは骨が折れますし、答えが分かったところで虚しいばかりです。でもこの小説は言います。「会いに行こう。裸じゃ失礼だから、せめて服を着て」「できることからするよ。すこしづつ」。出口が見つかることを、信じて。
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