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 否定的な感想を書いて、より否定的ではない作品に票を入れるより、いいところを見つけて褒めてあげたいと思うが、なかなかできない自分の不甲斐なさに、父ちゃん、なさけなくて涙が出らぁ。

「オータム・ノスタルジイ」
 面白くない。文学っぽい小難しい言葉を羅列させながら、実はたいしたこと書いてはいない。なんだかんだ考え、結局の落としどころに「まぁ、いいや」を持ってくると、何だって「まぁ、いいや」となってしまうのでよくない。また、私は何も書かないという表現はひとつの到達点だとも思っている。小説とは何かを書く行為なわけだから、何も書かないとはおかしな表現であるが、何気ないことを書くとか、そんな意味である。ただ、この小説にはそれがない。

「正しい深呼吸」
 パターンに少し飽きてきたので、少しだけ面白かったにしておく。が、最後にはっとさせられた。自分の意思を捨てて裸産業で働く女を想像した。彼女はパートだ。ジャングルの中で裸族として働くなんて考えながら。

「時彦」
 面白くない。作者は本当に最後に突き放す。最後の一行が今までの全て、消し去ったかのような喪失感漂う。「キーオ」の「風になって、消えた。」でもそうだったが。何なのだろう、この拒絶は。意図的なのか、無意識なのか。読者を寄せ付けない壁がある。

「some place」
 面白くない。やりたいことは分かるが自己中心度が高過ぎる。

「欲しいものはいつだってチョコレート」
 面白かった。ただ、その先の感想が書けないままだ。

「圭子の圭は土二つ」
 面白かった。区切りないパターンでやろうとしているのは分かった。

「生まれ変わる方法」
 死を書いたというよりは、未来に向かって生きる、という思いのほうが強かった。「死のう」と口癖のように呟くようになってしまった作者は、呟いてから、こんなこと言ってたらダメだ、と自分を戒めている。

「信仰」
 面白くない。最後だけが、何となく信仰しているようであるが。

「満腹王子、空腹になる」
 面白かった。ふざけだ。三年前とか、十年前って、実際の三年前とか、十年前じゃなくて、何となくそのくらい昔のことって意味であると思う。十年前の出来事がこれ程よどみなく書かれるものなのだろうかと疑問に感じたのは、冒頭の「この程五年間」にある。そして、最後の一行にきて、生きた人間の匂いがないように感じてしまった。これはフィクションです。いや、Doだからいいんです。って言われるか。

「裸族を求めて」
 面白かった。けれど、何日か経って、今朝まで食料を持っていた、という部分と、最後の一文の意味が汲み取れなかった。置いてけぼりは唐突過ぎないかとも思ったが、以前の作の「いっちゃん」とかが出てくる男女間の小説より断然いい。こんな感じの小説なら次回も期待したい。

「鏡」
 面白かった。コーヒーとか難しい知識なくても読めた。こういうの書いてほしい。どんどん。

「五寸釘」
 面白くない。主人公自身が心の病院にと言っている時点で全てが嘘くさくなっている。どうも五寸釘が引っかかる。象徴として藁人形に五寸釘を刺すなんてのはあるが、実際、五寸釘を私は見たことがないというか、四寸との差を見分けられない。刺さっている状態で何故五寸と判別できたのかも疑問であるが、五寸釘ありきの小説なのだろうと解釈した。というか、幻覚なので主人公自身の思い込みで良いのだから、どんな釘だろうといいのだ。とある、宇宙人の幻覚に遭遇する人は地球を守るため宇宙人を大声で威嚇する(バリバラでは確かそうだった)そうだ。端からみたらやっぱりちょっと、おかしな人間に見えるが本人は正義感らしい。

「エンジェル」
 面白かった。「圭子の圭は土二つ」と「草むら」と比べた。途中ぐちゃぐちゃだが、最後で取りあえず着地した感じで終わるからだろう。

「森と泉にかこまれて」
 面白くない。分類未定。

「草むら」
 面白かった。ループ感は「エンジェル」よりいい。よくできているなぁ、と思うがその先の感想が書けない。

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