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以前の第二掲示板でも同じことを言ったなと思い出して。

エプロン、女装、恵方巻の三題噺に、私も参加します。
何度書いても上手くいかない。題名の半端な数字「22.4」は、三回失敗したことを意味していたりします。ここ三日こればかり考えていて、さて来期はどうしよう。

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擬装☆少女 千字一時物語22.4

 二月三日、午後三時。突如佐倉から救助連絡が飛び込んできた。助けてくれ三橋、とにかく早くオレん家まで来い。これでは何のことかわからない。だからといって何の準備もせず佐倉宅へ向かった俺も俺なのかもしれない。
 佐倉宅に到着して呼び鈴を押すと、インターホンから台所に来るよう指示された。そして玄関の扉を開けた瞬間、俺はたじろいだ。チョコレートの匂いが漂ってくるのだ。嫌な予感に俺は回れ右して帰ろうとしたが、台所からの声に呼び止められてしまった。
 その子供っぽい快活さと愛らしさから、男女区別なく好かれている佐倉。しかしその佐倉が好きなのは誰か、それはまったくの謎である。その佐倉が、最近チョコレートに興味を示していた。もらう話だと俺は思っていたのだが、まさか逆だったのだろうか。台所からは佐倉の声の他に佐倉姉の声が聞こえてくる。いったい何なのだろうか。
「あ、やっと来た」
 振り返った佐倉の格好に俺は噴き出してしまい、食べ物を作っているのだからと佐倉姉に注意された。何と佐倉は、佐倉姉が以前着ていたのペーズリー柄のワンピースの上に白いエプロンを重ねているのだ。その姿でキュウリを細切りにしている。テーブルの上には酢飯の釜とチョコレートのボウルがあって、やはりエプロン姿の佐倉姉がその脇に広げた本とにらめっこをしている。
「姉貴ったら酷いんだよ。自分はチョコ作るからって今日の恵方巻をオレに押し付けて、しかもこんな格好までさせやがるんだ」
「アタシは忙しいの。それから台所は女性の聖域だからね、それなりにちゃんとしてもらわないと」
 ほら三橋君も、と佐倉姉は椅子に掛けられた服を指した。広げてみると、これもまた佐倉が着ているものと似たワンピースとエプロンだった。
「オレこういうの苦手だし。頼む、助けてくれ」
 ここまで来て断る術はなかった。隣室で着替えて台所に戻った俺は、出会い頭、姉弟に大口開けて笑われた。腹が立った俺は、先ほど佐倉姉から受けた注意をそのまま返してやった。
「絶対誰にも言うなよ」
「わかってる。恩にきるよ」
 俺たちは固い約束を交わしたが、その背後から怪しげな声がかけられた。振り向いた瞬間、携帯電話のカメラの電子音が台所に響いた。
「二人とも可愛いよ。じゃ、恵方巻作りがんばってね」
 この写真と今日の試作チョコと恵方巻と当日の義理チョコでという報酬で、俺もまた佐倉姉に強制的に買収されてしまったのだった。

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お三方のお礼などは、済みませんが後にさせてください。
それから、掲示板汚しで済みません。

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