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21 子犬のワルツ 長月夕子 997
素材感はあるんだけど、なんだか味がはっきりしなくて
もったいなあという感じでした。

素行わるいけど実はできる子っていうのを強調したいのか、
先生と生徒の恋が始まるのよ、みたいな展開を考えていられるのか。


23 餅を焼く わたなべ かおる 734
ものすごく散漫でこれはこれで散漫すぎてすごいくらいだ。
冒頭の「昔は、炭をおこして餅を焼いたものだ」というのが、
なんだか大仰で構えてしまいました。
どうして友達がいないんだろうかとか、
言いたいことぜんぶ言ったらどうなるとか、
そういうのばんばん小説上でやってしまったらいいのに。

あと個人的にもっと料理の、食物の、おいしい物の描写を
やってくれたら嬉しかったです。


24 未来の乗りかた わらがや たかひろ 1000
それからどうなるんだろう? という興味で読者を引っ張るのが
物語。三匹の子豚とか、どうも昔話には三人でてきて、
一人目二人目は失敗するんだけど三人目は成功する、という形式が
多いですが、これは、それからそれから、という興味を引っ張る
手法なんだろうなと思います。正直なところ、一人目二人目は、
たんに時間を延ばすためだけにある。

一方、どうしてだろうか? という興味で読者をひっぱるのが
小説。というか、この話は前にどこかで書いた気がする。

これはそういう意味では物語。どうして? という要求が読者側に
起こってくるはずなんだけど、それに答えてくれていないのん。

でも物語としては面白い部分があるし、もったいないなあ。


25 幸福を促進できる? 崎村 999
わあ、ぼくは恥かしがり屋なのでキスで赤面してしまいました。
構成がちょっと悪いかなと思います。
幽霊と会うってめずらしい話じゃないけど、基本を馬鹿にしてはいかん。
ただそれだけに、もうちょっと構成をこだわった
つくりにしないと陳腐になるんだと思う。
どうすればいいのかな。
うーん、いっそのこと、消えずにまだ幽霊がその部屋に
自縛霊しているっていうのも、ありがちかなあ。
むつかしい。

文章自体はすごく良くもないけど悪くもないという印象。

ずいぶん甘ったるい会話だけど、今の20代ってなんかこう、
わりとこんな感じなんだよなあ、と思いました。妙に甘いの。

あと、「……」の連発が気になりました。
記号は連発するとなんでも安っぽくなるから。


26 泥鰌 川野佑己 1000
タイトルが泥鰌じゃなくてどう考えてもウドンじゃないのか。
泥鰌がウドンとごっちゃになるという展開を期待したりした。

ウドンとか揺れる稲穂とか泥鰌とか川とかそういった類似が
言葉の中でたうちまわって生産に向かえば良かったのに。
しかしそもそも生産的っていうのが自分語すぎてよく分からない。

ただ俺の中では「うどん」っていっつも平仮名だったものが
この文章によってすっかり「ウドン」化されてしまい、
正直カタカナで「ウドン」は嫌なのだが、どうしようもなく、
その圧力は相変わらず。

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