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あっちの水はうまいぞ。くやしいな。

ところでハンニャ犬はどうしたかな。
捕まったらこっぴどく折檻されるらしいけど
そういう趣味だとは知らなかったなあ。

5 瀬戸際の主 柊葉一さん 1000

 この物語で「ばあちゃん」は、主人公の思索によって、静止した異次元の扉を象徴するかの如く描かれる。自分とは異なる時間を過ごしていることを直感的に察知して、そこに夢を描くところが少年らしい感覚だと思う。
 しかし、この二人の間に心的な交流は見られない。主人公の思索をばあちゃんが理解することも無く、ばあちゃんが孫に寄せる思いを主人公が感じ取ることも無い。何となく、ばあちゃんが孫を歓迎している空気だけが小さく浮かんでいる。

6 秩序を想う 森 綾乃さん 997

 電線によって黒く多角形に切り取られる空、のあたりを何度か読んで、おそらく交差点なのだろうと推測した。書かないことで場所を定める手法だが、読むのにちょっと苦労した。
 空想的な雑感としてうまく構成しているのだが、飛行機に秩序を感じるあたりが良くわからないので、前作もそうだけれど不思議な感覚の人なのだなあと大雑把にまとめてみる。ごめんなさい。

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