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こんにちは。短編60期の感想をいくつかにわけて書きます。今期も面白いですね!

#7
金魚ガ笑ウ
·作者: 仲根琴
·文字数: 248

婚約者を殴って喜ぶ男の話。

そんなに殴られてばかりいる女性の鼻の形が気になりました。鼻を殴らせる女は相当自分の容姿にコンプレックスがあるとしか思えません。実際、歯も欠けていくだろうし、それほど美人ではない(なくなる)でしょう。

それで「彼女」というのは女ではなく、もしかして女になろうとしている男ではないかと転換させてみました。それに殴っている男はインポテンツではないかと思いました。つまり性欲の発散の手段というわけです。

そうすると、殴られるのが好きなオカマは、実は元ボクサーと連想がとびます。それだと殴られても平気でしょう。そして殴っている男はとてもやせぎすの腕の細い女のような男ではないか、とさらに連想はすすみました。そうすると今期の黒田さんの作品の主人公がこの女(役)へとなっていきます。

脱線を楽しませてもらいました。


#6
スラムダンク
·作者: ハンニャ
·文字数: 955
 
自分よりも「おもしろい」人間(ダウンタウンや鳥山明、藤子・F・不二雄、杉浦茂)を100部屋くらいある地下牢へ閉じ込めた「僕」が、熱した鉄の棒を持っていじめにいく話。

杉浦茂(!)の名前が出て来たのでびっくりしました。猿飛佐助とか書いた人ですよね? もしかして今年が生誕99年である(←調べてみた)ということで登場させているんでしょうか。そうだとしたら、ただでさえおもしろい本作に奥行きがうまれます。ギャグは苦手なんですが、この「スラムダンク」については話の土台がしっかりしているので私にも楽しめました。


#4
地図
·作者: ワタナベ
·文字数: 748

男が自分の家が載っている地図を指でなぞりながら、近所のマークからは物語が浮かんでくるのに自分の家からは物語がみつけられない。それで馴染みのジャズ・バーのハウスピアニストの弾く音楽を聴いて、自分の物語をみつけようと思っている話。

この話を読んでいたら「煙が目にしみる」が聴きたくなりました。セロニアス・モンクがソロで弾いているディスクを聴こうと思ったのですが、みつからない。エディ・ヒギンズがカルテットで弾いた盤ならすぐにあったので、それを聴きながら感想を書くことにします。「いつでも煙が目にしみる」を弾いてくれる小林さん! ほかには弾かないんですか、とツッコミたくなりました。やっぱりプロだから文句は言わないんでしょうか。

小林さんが男性なのか女性なのか気になりますが、この文脈からなら女性がいいなと思いました。自分探しの「ぼく」とくすぶっているジャズピアニストの女性。何かが起こりそうです。

「ぼく」はやっぱり煙草を吸うんでしょうか。酒よりも珈琲でしょうか。残りの250字でそういうところまで読めればよかったと思いました。

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