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地震や台風が立て続けに起こっていますが、皆さん大丈夫でしょうか?
何かと忙しいとは思いますが、できるだけ投票しましょう。


#1 最後の色相

ここで言う「色」とは、生きる意味みたいなことか。恋人を失って、生きる意味を見いだせない日々を送っていることを、世界から「色」が失われていくことに喩えている。
文章も、丁寧に言葉を選んでいて趣があると思うが、読んでいると、小説というより詩に思えてくる。言葉の表現に重点を置きすぎていて、物語や世界を作るための設定の部分が薄い気がする。私はこの〈設定の部分〉が、小説を成立させるための肝だと思っている。


#2 ババーキッチャ

冒頭部分の状況がよく分からない。もちろん、少し読み進めると喫茶店の会計伝票をめぐる描写だということが分かるのだが、少し回りくどい(特に効果的だとも思えない)書き方かなと思う。
話の内容は、おばさんの仲良しグループでの付き合いや、その中での立ち位置のようなことを書いたもので、仲がいいのか悪いのか分からない感じがおばさんぽいなと思った。それから「自分からは縁は切らない」という部分に、おばさんのしたたかさや人生の深さをを感じさせる。
最後の「そこから何か読み取ることが不可能なくらい深い」は、ちょっと表現が雑な気がする。


#3 愛の渇望

愛が欲しいのなら、頭で考えてばかりいないで何か行動すればいいと思う。そして小説として書くべきなのは、愛を得るためにどんなことをして、結果的にどうなったのか、ということではないのか。


#4 人間型

心理学で言うところのコンプレックスのようなものを題材にして書いてみたということか。話の展開自体には、狂者同士の奇妙な言い合いという面白みがあるとは思うが、結局〈コンプレックス〉で説明がついてしまうので、それ以上の物語の広がりをあまり感じない。
それと、最終的な説明は、Mは目に見えるもの(自分の肉体)を切り、Aは目に見えないものを切って(言葉によって分解して)いるとなっているが、Aに関しては「ナイフで自分自身の無駄な所を切り捨てて、理想的な自分に成形して」という説明もあるので、Aは自分の肉体も切っているのだろうか? 状況がよくわからない。


#5 魔女会議

南北の魔女が言い争っているところに西の魔女がやってきて、なんとなくその場を和ませるという展開自体は悪くないと思う。
しかし、会話文と時の文が短い間隔で交互に配置されているせいか、誰の会話文なのかが分かりにくいし、文章も読みにくく感じてしまう(文章が頭に入ってこない)。
あと、南・北・西の魔女ではなく夏・冬・春の魔女でも良かったのではないかという気もする。


#6 アンドロメダ

星を男女で眺めるというその雰囲気は悪くないと思った。しかし、やはり端々に文学っぽい臭いがしてそれが気になる。


#7 誕生

(予選の感想と同じです)
夢の中の出来事のような不思議なイメージ。そのイメージが何を意味するのかは分からないが、人生における絶望の起源のようなものを物語化したのかなと思った。


#9 彼岸の森

(予選の感想と同じです)
内容は悲惨だが、言葉が比較的簡素なせいか、落ち着いた雰囲気さえ漂っている。絶望の向こう側には、もしかしたらこういう静謐な世界が広がっているのかもしれない。


#10 双眼鏡

姉の精神症状が、掲示板の怪談に似ていたという話。
気になったのは、いったい誰に対して(どういう形で)この話をしているのかということだ。掲示板やブログに書いたものかもしれないし、単に自分の心の中で思い返しているだけかもしれない。前者なら少し作り話っぽくも感じてしまうが(小説なのでもともと作り話なのだと思うが)、後者なら家族の死に対してあまりに冷静過ぎる気がする。
噂話と実際の違いという着眼点はいいと思うが、主人公のスタンス(心境)がよく分からない。


#11 スカーフのゆれかた

(予選の感想と同じです)
内容は、自分の後輩がチンピラのようになってしまったという、ただそれだけのことなのだが、「静かにしていることが美徳だと思うなら土にでもなってしまえばいいんですよ」など、表現が面白いなと思った。
しかし最後の、高校の時の友達に会ったという部分は、後輩の話と繋がっているのかいないのかよく分からない感じになっているので、何なのだろうという気がした。

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