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#1 途中で有名な金魚屋がある

(予選の感想と同じです)
意識を失った後に、なぜかラブドールになって、なぜか父(主人公の父か?)の相手をさせられ、3時間後に再び人間に戻ったということか。いろいろと謎が多すぎて、読んでいる間中「?」マークが頭に浮かんだままだった。意図的にそうしたのだろうとは思うのだけど、無駄に謎が多いというか、書き方が乱暴すぎるような気もする。
内容については、ラブドールにもし心があったらという、ある意味で深いテーマがあるようにも思えるし、よりによって自分の父(?)の相手をさせられるという最悪の状況を描くことで、ラブドールの抱く嫌悪感や絶望感がより残酷に表現されているように見える。そして性欲という、どうしようもないものの最終処分の風景を見せられているようで、とてもいたたまれない気持ちになった。


#2 雨のにおいと高架下

路上ライブでよくありそうな風景を描いたということか。ライブに足を止める女性を少し性的な目でみながら、表面的には紳士的な振る舞いをするという、その二面性が垣間見えているところがちょっと面白いかなと思う(偽善的な感じもするが)。しかし、最後はキレイに終わらせようとし過ぎているので、いかにもという感じがしてしまう。


#3 スターフルーツ

レストランで恋人同士が食事をしている風景を描き、間に二人のなれそめを少し入れただけの話で、結局、何を読めばいいんだろうと思った。「スターフルーツ」が一つのアクセントにはなっているけれど、よくありそうな恋人同士の風景を描いただけで、引っかかる部分が無い。もっと二人の間にある特別な何かを描くとか、そういう、話を深める書き方が必要なのではないか。


#4 完璧に黙示的な気分

アメリカ文学とか、そういう文学的な文体に憧れて書いた文章に見えるし、「直喩的」や「黙示的」など、背伸びをして言葉を使っているように感じる。
「妹が風呂に入っている」のところから何か展開があるのかなと期待したが(勝手な期待だけれど)、それもなかった。


#5 森のくまさん

ゲームだと思っていたら、実際の戦争と連動していて人を殺していたという設定は、アニメなどでたまに見かけるので目新しさはない。なので前半でそのありがちな設定を振っておいて、後半で何かひねりがあるのかなと思っていたが、特にひねりもなく話が終わってしまったという印象。
ただし、主人公には、ゲームで人を殺しているかもしれないという意識はあるものの、そのことに対する葛藤がないという部分が少しひっかかった(いい意味で)。戦争というのは、〈上の命令に従っただけ〉という無責任の集積によって遂行されるものだと思うのだが、主人公の葛藤のなさは、まさしく戦争における無責任そのものだし、この作品ではそうした無責任の恐さを表現したかったのかなとも思う。


#6 問.

(予選の感想と同じです)
原則的にはどんな回答をしても試験の点数には影響しないが、本当の回答をすると落とされるという、奇妙な矛盾というか逆転に、カフカ的な面白さがあるなと思う。どこまで行っても「本当」のことに辿りつけず、ただぐるぐると物事が回転し続けて、結局よく分からない場所に放り出されてしまうような、そういう奇妙さ。
なので、この作品のアイデアや意図するとことは面白いと思うのだが、途中の回答例の説明(言葉遊び的と数学的)がちょっと退屈。話の展開のために仕方なく書いた文章のように見える。


#7 だるまさんになる

話が途中で終わったようにしか読めなかったが、どういう意図でそうしたのかよく分からない。続きがあるのだったら、1000文字にこだわらず書けばいいと思う。
内容についても奇妙な話のアイデアを提示しただけで終わっているし、そもそも話が途中で終わったような感じになっているので、そのことはもはや問題ではないのかもしれないが。


#8 叫んでいいんだよ

主人公の女性は、他人から写真を撮られることを趣味にしているということなのだろうか。まずそのあたりの設定が分かりにくい。
それから主人公は、SNSで知り合った男と実際に会ったりするような人物にしては、少し神経質っぽいような気がするし、そんなに相手を警戒したり嫌悪感を持ったりするのなら、なぜ安易に会ったりするのだろうか、という矛盾を感じる。あるいは、そうまでして相手に写真を撮らせるという動機がいまいち分からない。
ただ、「彼の最後のせりふ(僕は嫌だ、)だけは忘れないかもしれない」など、微妙な感覚を表現しようとしているという点は理解できる。


#9 テラリウム

(予選の感想と同じです)
この話で言うところの「皮」とは、他人や社会の中で生きていくために必要な何かということか。宇宙飛行士にとっての宇宙服とも少し違うような、もっと複雑な意味が込められているように思えて興味深い。
しかし分かりにくい部分も多い気がする。
まず冒頭部分の、母がいなくなったことに対して「被っていた母の皮を脱いだようなものだ」と喩える部分や、「無価値な物を着ると透明に近づける」という部分の「透明」とはどういうことなのかがよく分からない。
そして後半に出てくる「でもそのときの僕には気が付きようもなかったし、選択肢などなかった。」という部分は、なぜ選択肢がないのかが分からない。さらに「織田さんの手の中で携帯が震え続けていた。」という部分も何を言いたいのかよく分からなかった。
あと、最後の段落の「織田さんと小出さんの捌け口として、彼女らに被られる皮として。異物が呼吸をするための皮。」という部分は、分かりにくいというより、イメージだけが先行していて言葉が足りない気がする。


#10 正直者の世界

自分の欲望が他人に伝わってしまうという現象が社会に蔓延した状況の中で、主人公がとんでもない欲望をさらけ出して、会う人を怖がらせるといった内容。そうなると、主人公はいったいどんなすごい欲望を持っているのかというのが気になってしまうし、そういう期待を煽るような書き方をしているように見える。しかし、結局最後はよく分からない感じで終わってしまい、はしごを外されたような気分になってしまった。
主人公がどんな欲望を持っていたのかは読む人の想像に任せるということかもしれないが、これじゃあ丸投げしすぎかなと思う。

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