仮掲示板

177期 感想の感想

せっかくなので、今回も書こうと思います。


●掲示板

【第177期の感想/岩西 健治さん】

「いまそこに風が吹いているから」○
 風に、とてつもなく大きな含みを感じていますが、うまく説明ができません。主人公のいる場所を風が通過して、そうなると、風と主人公は違う時空にいるという象徴になるし、風が意思や希望の比喩だとしたら面白いとも思うし、とにかく女の子の言葉に大きな含みを感じました。
 たまに感じる(遺品にも通ずる)物理学とか、宇宙とかいったものへの作者のアプローチの方法が私は好きです。
 と、書いたあと、掲示板を見て「第三の世界」の意識を確認して、腑に落ちたところもあります。

⇒この作品の中の「風」というのは、いろんな意味として捉えることができると思いますし、ようするに意味の丸投げなのですが、さまざまな想像を膨らませたり、意味を深めるような丸投げならアリかなと思います。
物理や宇宙については、それ自体にも興味はありますが、そういった学問的なことというより数字で何かを表現することに少し興味がありますね。
それから「第三の世界」は、説明するのがちょっと難しいので、小説を読んで感じてもらうしかないのかもしれません。


●予選

2017年6月30日 23時59分15秒

説明が冗長に感じたが、最終段落の動かしかたはよかった。

⇒最終段落へたどり着くための、長々とした説明ということです。


2017年6月25日 20時2分54秒

一言で済ますなら、なんだかよく分からないけど、ちょっと不思議で面白い、SF作品。藤○不二雄か!?(注:個人的印象です)
ストーリー云々という作品ではなく、穿った見方をすれば、熟れた文章書ける人ならこれぐらいすぐ出来てしまうのでは、と思わないでもない作品だったかなあ。それでいて一抹の面白さは提示されているので、タチが悪い(笑)
それぐらい文章の運びに関しては読みにくい箇所もなく、お手本のようでした。でも達者すぎて参考にならない・・・
(弥生 灯火)

⇒他の作品も読んでもらうと分かると思いますが、私の文章力はこれで精一杯です。ただ、あまり力まないで書こうと思っているので、「すぐに出来てしまう」ように見えてしまうのかもしれません。
SFは、読むのは好きですが、書くのは大変そうだなと思います。


2017年6月19日 0時21分39秒

ど素人な感想です。申し訳ございません。

本当に、この作者様の世界観は、素晴らしく、果てしなく広いと思います。(生意気な文章すいません)

題名に重要な意味が込められているのが、素敵です。
宇宙人。もしかしたら、私の近くにもいるのかなあ?って思ってしまいました。
有難う御座いました。

⇒題名を考えるときは、いつも悩んだり面倒くさかったりするのですが、この作品に関してはこれしかないと思い、すぐに決まりました。


2017年6月17日 0時55分11秒

面白い発想ですね。宇宙人を調べて見たくなりました。

⇒宇宙人ぽい人ならいるかもしれませんね。


2017年6月15日 21時31分24秒

 書きたい感覚があって、それをうまく言葉に変換できていると思います。
 細かい感想は掲示板で。

⇒「書きたいもの」はあまりないのですが、「書きたい感覚」というのは確かにあると思います。でもやはり、「書きたいもの」があるほうが、伝わり方が強いのかなという気もします。


●決勝

2017年7月7日 0時27分28秒

#10
完成度とか安定感という意味では頭ひとつ抜けている。予選で途中までの説明が冗長と書いたが、逆に言えば説明でも読ませる力があるということで、読んでいるとなんかうまく感動させられたような癪な気持ちになる。簡潔に言えば、ずるいなー、もっと突き抜けてください、です。

⇒完成度が高いというより、単にミスが少ないということかもしれません。「完成度が高い」というのは、表現や文章をとことん突き詰めた上で、なおかつ伝わるように書くということだと思っていますが、まだそこまでは行っていないというのが自分に対する評価です。
それから、「突き抜け」るというのは、完成度とはまた別の問題で、こればかりは工夫や努力ではどうにもならないかなと思います。


2017年7月4日 21時18分32秒

「いまそこに風が吹いているから」はよく考えられて作られた小説である。だから、破綻は極力排除されているし、万人に分かりやすい印象を持つ。ただ「アプローチ」とは逆に好印象に飲まれてしまっていいのかとの疑問もある。
 作者が以前に言っていた時間の解釈をからめて毎回読むようにこころがけているのであるが、なかなかそこを理解するまでには至らない私である。

 「読みやすい」との作品評価を見ることがあるが、私は「読みやすい」にあまりいい感情を抱いていない。「写真みたいな絵」と絵画をほめることがあるが、私は「写真みたいな絵」とは侮辱であると考えている。私は小説の「読みやすい」にも「写真みたいな絵」に似たニュアンスが含まれていると思っている。ただ、難しい言葉を多用しない小説は好きである。

⇒今回の作品は、時間軸に沿って展開される話ではなく、設定の積み重ねで物語を作っていくというやり方を取っています。これは、以前掲示板でお話しした、「特に時間を設定しない物語や小説」に近いものかもしれません。
http://tanpen.jp/bbs/nbbs.cgi/temp:n40/2672
(引用)
私なりの小説の定義では、「物語=時間」ということを言いました。しかし、上で述べた「時間」についての説明とは矛盾してしまうのですが、特に時間を設定しない物語や小説というものもあるかもしれないなと、今は少し考え方を改めています。ただし、何でもありというわけではなく、そこには何らかの設定が必要になってくるわけですが・・・。このことについては、まだ考えがうまくまとまっていないので、また別の機会にでもお話できればと思います。
(引用おわり)

それから「読みやすい」ということについては、単に「読みやすい」だけではつまらないと思いますが、他人に読んでもらう以上は、言葉の意味を伝える工夫は必要だと思います。言葉を使った芸術は、言葉というものの性質上、どうしても論理性が必要になりますし、その言葉や文章のもつ論理が相手に伝わるということが、すなわち「読みやすい」ということではないでしょうか。

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