第56期 #5
僕は彼女が好きだ
独占欲というのは、あまり善いものじゃない
けれど今の僕は
そんな独占欲の塊だ
ついてきて欲しいの
だから僕は君についていった
綺麗でしょ?私のお気に入りの場所なの
案内されたのは見知らぬ草原だった
けど、僕は草原に嫉妬した
彼女が花に向かって
無防備に笑顔を見せるから
つまらない
君がいれば場所なんて関係ないのに
どうして、花なんかに
僕はこんなに短気だっただろうか
君はいつでも、僕を素直に受け入れてくれるのに
僕の間違った独占欲は
君があまりにも無防備だから
無差別に笑わないで欲しい
あら?どうして?貴方といるから、私―・・・
幸せだ