第266期 #1

昔は厳しかった

私は風に吹かれて、町を歩いていた。
人生の楽しみなんて、読書しかなかった。
今日は本を買おうと歩いている。
「こんにちはー!」
「いらっしゃい」
700円を握りしめて古本屋に入ると、100円の本を4冊撰んで買う。
1000円が私の小遣い兼心の支えの元になっている。
今日は山の中に一泊した。
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朝日が上ってきた。
今日は月曜日。
カレンダーは一月に一番安いのを買う。
さて、月曜日で、學校の時間じゃないのか、そう思うだろうが學校は行っていない。
面倒くさいし、何より会話に入れない。
やはり心の支えは読書である。
水も食べ物も山でならすぐに手に入る。
家も、火も、全部山。
肉は流石に買うしかない。
だからその分お金を残す。
服も一応繊維を紡いで3か月位で作る。
起床から就寝まで、全て山にまかせれば、昔の気風を感じることができる。
なのに、
なぜ、
あんな近未来的な生活をしているのか?
考えるときりがない。
わかることといえば、
「昔は厳しかった」
事くらい。

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こんにちは。私は鏤鍜。るかだよ。
前回も今回も、私の話だよ。
性別は云えない。
時間も、なにも、止まることが大切とは限らない。
それくらいわかるでしょ?あ、多分でいいよ。
ところで、疲れることがあるでしょ。
それは、何時も走ってて、走り疲れたって云う認識でいいとおもう。
そういうときはたいてい歩いているんだ。
きっとね。
きっとここまで読む他人なんていないんだろうけど、これは覚えていてほしいな。
『時間は有限』
なんだよっておもうかもしれないけど、これは本当だよ。
じゃあこの辺で。バイバイ。
あ、これは後書きじゃなくて匂わせ、だからね?



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