第161期 #10

人という存在

人との巡り合わせは偶然じゃなかった。
いつも、いつでも人との出会いは必然なのだと実感した。
それは、つい最近のことだった。

小学校からずっと一緒だった男の子に「好きなんだ」と言われた。
何が起こったのか頭が理解するのに時間がかかったぐらい驚いた。
今まで友達として接していた子から突然告白されたのだ。
やっと理解した時には顔は熱く真っ赤になっていただろう。
そう、リンゴみたいに。
きっと、女子みたいに男子も告白は緊張するんだろうな。そう考えたのもつかの間、「付き合ってほしい」と言われた。
さらに赤面。

が、気はないので「ごめん…。」と謝りその日は帰った。
後日「これからも友達としてよろしくな」と言われ終止符を打たれた。


自分には縁のない事だと思っていたが人に想いを寄せ、告白して、両思いなんてみにはなかなか無いのだと身近に感じた。
自分もいつか恋をして結婚して生涯を終わるのか、はたまた結婚せずに終わるのか。
自分で自分の将来が楽しみだ。

人と人との縁は絶対に偶然なんかではないのだ。



Copyright © 2016 月見里 姫槊 / 編集: 短編