第132期 #2
春子@haruko
すれ違った年寄りが私の腰をみて言う、そのパンツは見てよいのだな?これ見せる用下着なので可と答える。年寄りは破れた部分をぺろぺろやってきて、じじいこら、なめてええ言うてへんやろが。いや見てるだけ、ほらこうやってべろん、としつこいから、母性本能を発動させじじいの額をなでた。
蝿@hae
神様がご褒美だと、1時間だけ無学な年寄りにしてくれた。それぐらいが限界、と神様は言った。歩いていると女がいた。見る、と、舐める、の違いがわからず、教えてくれた女に母のぬくもりを感じ、もう死んでもいいと思うと蝿に戻った。仲間を連れいやらしい臭いのする方へ。
ユキオ@yukio
女は帰り、かわりに蝿が俺に群がってくる。これから次の女がやってきて、かなりの確率でセッキス。蝿に気をとられては愛撫もろくにできない。ひとまず蝿を叩き落とし箸でつまみ、ビーカーに乗せ顕微鏡で見てやろと、立ち上がるとたんに腰がぽきんと鳴って蝉時雨ほどのやかましい痛み。
豚ニート@buta_neet
ユキヲに天罰っ!神頼み、神頼み。直接言うのはムリムリー、ボクはか弱い豚ニート。神様お願い、ユキヲは乙女心と乙女身体を弄んでは捨てる。なのに乙女らはその偽りのやさしさにメロメ。ああうらやましす。なにこの格差、この願いを叶うなら、ボクはなんでもやります。ぜひともユキヲに天罰!
神様@kami
蝿の次、え、ほんまか、自分を犠牲にしてまで、天罰を与えたいなんざ。ええやろ、その心意気買う、わしそんなん好き。叶えたろ。男の腰は一生つかいもんにならんようにと。で、その代償ね、うーん、そうやな、よし、今日からお前は宅配便のあのマークや。皆にふんどし姿を指差されるんや。
宅配男子@takuhai
本社からの指示でマークの変更、といいつつ同じふんどし男、小太りで髪が薄い。たぶん役員の気まぐれかなんか。面倒くさ。急きょ用意したらしく、シールのつき悪い、剥がれそう。気になって走行中急ブレーキかけたら、うしろで崩れる大きな音、運んでいるエアコン壊れてないことを祈る。
なつ@sexless
せっかくつけたエアコン壊れてる最悪。真夜中なのに気温上昇。我慢できず服脱ぐ。隣の夫も寝苦しそう。下着外す。恥ずかしくもない。ただ暑い。裸の私は丸くなり、夫の手をにぎる。夫は目覚め、服を脱ぐ。汗まみれのセックスは気持ちのよい。本日排卵。女の子の予感、春子と名付けよう。