第93期決勝時の「なし」票です(3票)。
#9
ストーリー自体はごくありふれた話だった。なので描写命だと思うのだが、『三日月のように細いナイフ』とか陳腐すぎて見たくなかった。
他、感想を書くほどでもなかった。
参照用リンク: #date20100708-235250
全体的にうすい。
第93期 #9 傷の話
傷を小説内部で「何か」として象徴化させる手法だけれども、これは1000字の中に奥行きを出す手法として有効だと思うけど、それ以外に面白みがない。
第93期 #18 月留学
忘却が価値になることはテーマとして面白かったんだが、それしかない。それしかない。
第93期 #28 動く物を食べる
うまくまとまっている。だが、畢竟、それだけだ。
参照用リンク: #date20100708-224815
投票締切当日まで悩んだ。『月留学』と『動く物を食べる』、いずれもそつなくまとめられてはいるが、何かが足りない。大切なものは、たぶん、そつなくまとめるために切り捨ててしまったものの中にある。確かに、ひとつの作品について深く考えることは危険がともなう。ともすると作品の均衡をつき崩し、破綻に追いこみかねない。でもそこを通過することで初めて、書かれたものは小説たりうる。そういう果敢さはむしろ、予選落ちしたいくつかの小説に見つけることができた。(でんでん)
参照用リンク: #date20100708-084404