第63期決勝時の「なし」票です(2票)。
終末農園
<彼らを収穫するのが目的であるから、彼らの遺伝子から生き延びたいという欲求を抜き去ることはできず、そして生産は続けねばならず、そのような環境の中で結果人間を装って生き延びようとする突然変異トウモロコシが優性品種として残ったのだ>
この一文が余計だった。語感がたどたどしいし、結局のところトウモロコシが人型になった理由なんて別に知りたくないのだ。どうせつくり話なのだから。せめてもう少しそれらしく書いて欲しかった。
そして僕はみんなが言うような「ブラック」な笑いというやつがよくわからなかった。
パリの紅茶
「ブログ」という単語を見ると何故だか恥ずかしくなる。「ブログをやってみる」だめだ。恥ずかしい。この主人公の男の無骨さがそれを助長した。
ラプチャー
無理矢理ひねり出した感が強い。読むべきところは「五線譜のいれずみ」とラストの六行。
いつものるるるぶさんなら、<ピアノの脇には大量のがらくたが置いてあった。スネアドラム。シンバル。シンセサイザー。コンピュータ。スピーカー。TVモニター。ギター。五線譜の男ががちゃがちゃとやりだした。>のような本編と関係無い(というか、関係無いものの寄せ集めと言ってしまえばそれまでだが)部分が光輝いて見えるのだが、今回の作品にはそれがなかった。ただ流れていくようだった。
ので、なし。
参照用リンク: #date20080108-223051