投票参照

第4期予選時の、#12(削除されました)(-)への投票です(2票)。

2002年12月3日 0時31分57秒

一般的に、作者は作品を通して読者と対峙しているが、今期の作品は作者がやたら読者を意識した作品が多かったように思う。それが良いのか悪いのかはともかく、盛り上がってきたなあと思った。
この作品「黄泉路の果てに」も、神話とか元ネタがありそうな内容を匂わせていて、これもまた読者を過剰に意識した作品だと思われます。
さておき、この作品を僕なりに解釈するなら、テロで妻を殺された主人公がブチ切れて、訳の分からぬ神話を信じ、あげく異世界に闖入してしまう、という話だと。楽しい憶測をするなら、その異世界とは幻覚や妄想のたぐいかも? とか、非常にぶっ飛んだストーリであり、とても面白かった。それも、奇をてらったものでなく、絶妙な狂い具合がちょうど良い加減だと思う。
しかし、僕は最初この作品を誤読している。それで、いまいち気持ち良く一票入れられない。

>医師は短く答えた。
>織部は心理学者だったが、神話にも長けていた。その知識と執念が、デルフォイ神殿近くに住む「黄泉路」を知る女占い師を探し当てさせた。

この場面で、テロと来て神殿と出たので、前にニュースで見たどこかの国で実際に起こった、遺跡での観光客を狙ったテロ事件を思い出した。つまり、この作品は、主人公が被害にあったと冒頭で言っているテロ事件を回想している話だと思った。だから、後半妻が出てきて、やっとその間違いに気付いた。これは僕にとって少し読み辛い。
できれば、もう少し時間軸を分かりやすくしてほしかった。特にこの場面で主人公が心理学者という、注釈めいた一文が何を意味してるのか僕は知らないので、なおさらそう思う。言わばもっと読者に配慮した演出をこそ優先してほしいと思う。
結局迷ったんだけども、「演出はただの演出でしかない」と、そう思う事にして。それよりもこのぶっ飛んだストーリと作者の感性に一票!

参照用リンク: #date20021203-003157

2002年12月2日 13時6分8秒

 死んだ妻が、やはり冥界に戻されてしまう、という結果は元の神話と同じであるが、そこに至る過程に、全く異なった、現代的な解釈がなされた。それも如何にもありそうな話で、感心した。

参照用リンク: #date20021202-130608


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