第244期予選時の、#5筑前煮でもつくるか(朝飯抜太郎)への投票です(3票)。
作中作を使った作品は、読む楽しみが増えるようなお得感があって好きです。アイディアだけの勝負となって内容が雑だと残念ですが、本作は素人の短歌ということなので粗さがむしろしっくりきました。
調味料に天と地を混ぜるのはうまい!と思いましたが(瓶八さんすごい)、なんの捻りもなく筑前煮を作るだけの素朴さには、色々なことがありながらも前向きに勤しむ日常生活の味、みたいなものを感じました。それが作品全体と合っており、よかったです。
参照用リンク: #date20230131-214617
今日行くと息子報せをよこしたり帰ると書かぬことを気にする
今日来る!?と返せど既読つかざりき親の心を我はまだ持つ
臍の緒の断ち目が縁の切れ目よと見得切る吾子の眉毛たのもし
裁ち鋏投げて揃へて少し撫で妻似の眉の娘出て行く
消息の絶へた娘の園芸をテレビ画面で孫と見てゐる
蓮根と鶏モモ肉を天と地と醤油と酒とみりんで煮しむ
(瓶八)
参照用リンク: #date20230113-185203
朝飯抜太郎さんのスタイルにいつも惚れてます。
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私はノンネイティブですので(外国人で母語が日本語ではない)、去年はずっと投票を控えていたが、これから毎月投票しようと思います。日本語が未熟なので、実は素晴らしい作品だが理解出来ないこともアリと思いますが、成人に及ばない日本語力でも「この作品がいい」という視点を提供させていただきたいと存じます。ありがとうございます。
参照用リンク: #date20230113-142636