第240期予選時の、#6シゲさんは不器用(霧野楢人)への投票です(3票)。
これは読んでいて楽しかった。これまでの緻密な描写から転じて、短くザクザクとテンポのよい文体が小気味よい。それでいて「俺たちは夏を蹴り起こす」などそこかしこにはっとさせられるセンテンスが散りばめられている。
だんだん雲行きがあやしくなっていき、ラストで語り手のシゲさんへの感情と、夏の終わりの寂しさが重なっているのがうまいと思った。
参照用リンク: #date20220927-212446
語り手のシゲさんに対する愛情がいっぱい詰まっていて、読みながら胸がつまった。
語り手から見たシゲさんや自身の関わり方の描かれ方がよい。とにかくひとつひとつの
語り方がよい。「夏を蹴り起こす」「発声練習」「夢みたいだ。夢なんだろう」もう全部。
参照用リンク: #date20220924-213305
#6 シゲさんは不器用
シゲさんのひととなり、シゲさんに対する静かな好感、別れ。そういうものが山の風景の中で、山を愛する人の感覚のフィルターを通して伝わってくる。リアルさと温かみを感じた。扱おうとしているものが美しい。自然と人事がうまくミキシングされている。
参照用リンク: #date20220915-190549