第190期予選時の、#4夏の夢(霧野楢人)への投票です(1票)。
とても丁寧に書かれた文章で、それはいいと思うのだけど、表現に文学臭が漂っていて、それが少し鼻に付く。なぜ文学臭が悪いのかというと、その書き方は本当にその人の表現なのかなと思ってしまうからだ。この作品の場合は、半分はオリジナルで、もう半分は何かの文学的な表現のイメージを借りてきているように感じる。
内容については、夢の中に出てくるようなとりとめのない出来事に過ぎないのだが(実際に夢というオチだったが)、そのフワフワとした感覚がよく表現されていると思う。ただし、少女の意味ありげな言葉(「あなたのお嫁さんなんだよ」と「あなたが子供の頃に会っておきたかった」)だけを残して、そのまま放り投げてしまった感じがして、いったい何だったのだろうと首をかしげたくなった。(euReka)
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