投票参照

第176期決勝時の、#6後ろ姿の女と桜(Masahiro kase)への投票です(1票)。

2017年6月3日 21時21分48秒

予選票をもう一度見直してみよう。
「後ろ姿の女と桜」
 何でもない世界が、女の言葉で、少し不思議になる。この小説のいい所はそこに尽きると思う。少し言葉に違和感を覚える部分もあるが、新人さんに対して、今後の期待も込めてみたいという思いもある。
「鈍色のナイフ」
 作者特有の生臭さが特徴である。そこはそこで、生かしてほしいのではあるが、読者を置いていくことはやめてほしい。
 九つの僕は父を殺す考えを持っていた。今の僕の前には君がいる。会話の部分は僕と君(少女)が交互に喋っている。後半は性交をイメージさせるが、わたしは自傷行為と解釈した。僕の中の僕と少女によるマスターベーションとでも言うのか。文面から単純な解釈を求めるのは難しい。読者側に少し偏るととてもいい作品になると考える。
「つながり」
 やはり、期待はするし、三連続ともなるとシビアな評価にもなります。嫉妬も含め、単純に他の作者と同レベルの評価はできない。
 「euRekaさん」は自身の作品と同じであると予選票で書いていましたが、わたしにはそうは思えなかった。「俺目線のヤスシ」と「僕目線の三毛猫」の構造は同じでも、ここ最近、「家」をテーマとした作品を連続で書いている「わがまま娘さん」に対して、テーマが違っても「euRekaさん」流の味付けにしてくる作風は普遍とも思えてくる。
 「わがまま娘さん」の「帰る場所」をわたしは一番評価していて、前作と今作は、わたしには少し物足りない感じがする。
 期待を込めて「後ろ姿の女と桜」にするのか、安定している「つながり」にするのかで迷っている。
ここで一旦休憩、飯を食う。

参照用リンク: #date20170603-212148


編集:短編 / 管理者連絡先: webmaster@tanpen.jp