第17期予選時の、#7(削除されました)(-)への投票です(5票)。
明るい未来っていうのは、やっぱりないんでしょう、きっと。そう感じさせる力がある作品でした。徹底的に管理され、そして、殺すなんて重い言葉もきっと不要で、そんな状態だからこそ「生」のイメージを持つ「木」が輝くと。ストレートに伝わってくる作品でした。
参照用リンク: #date20040108-232731
こういうのをやってみたいと思うんですが、私では真似できないなぁと思いましたので。読み物にとってリズムが大切だということを感じました。
参照用リンク: #date20040108-232151
言葉は決して現実の等価物にはなりえないし、特にここでは1000字という制限もあることだから、何をテクストに組み込んで(あるいは組み込まずに)、何を表現するかということに皆工夫を凝らすことになる訳だけれども、この作品は「会話」に一点集中することで、直接書いてない事を陰画のようにして最大限に語らせるのに成功している。小説を読む楽しみの一つは想像力を働かせる事にあって、それが満足された時の快感をいかんなく与えてくれる。
作者自ら語っているが、私も『静かな木』(11期)など連想した。作者は以前熱心に批評活動の中で取り上げていて、こういう成り行きこそ、インスパイアされたと言うのだと思う。『短編』がそれだけ年輪を重ね、積み重なるものを残しているということは喜ぶべきである。
参照用リンク: #date20040107-150028