投票参照

第11期決勝時の、#17地下鉄(曠野反次郎)への投票です(11票)。

2003年7月22日 23時54分16秒

今回はどの作品にも楽しませてもらいましたが、やはり「地下鉄」の鉄道→船への映像喚起力が凄まじかったのと、ここ何期かに渡る半次郎氏の【存在への不信(?)】というテ―マに惹かれたので一票を投じます。
「百万匹」も「静かな木」大変よかった。(赤珠

参照用リンク: #date20030722-235416

2003年7月22日 8時59分57秒

 推薦作については、予選の際にも所感を記したので、特に付け加えるべきことは無いように思われる。
 『静かな木』は、題材に似合った静謐でひんやりとした語りがよかったが、SS風の内容に話者の主観を入れるのであれば――このこと自体は成功していると思うが――、雨音の快さ、無音の不気味さをもっと語ってもよかったのではないか。
 『百万匹』は、予選結果が出るまでは全く目をつけていなかったが、改めて読んでみると、なかなか独特な世界を描いているという気がしてきた。自分の口の中の「百万匹」に何となく愛着のあるような雰囲気が表されると同時に、医者や受付の女の子がよそよそしく、離れた感じになるのが面白い。
 予選通過作については以上だが、『公立キッズ』は惜しかった。当然予選は通るやろと確信していたのですが。今期優勝で決まりかもとまで予想していたのですが。これだけ完成度高いのに何が敬遠されたのか。文章の癖だろうか。しかしこのグルーブ感は声に出して(いや出さなくてもいいけど)読んでみると必ずや快感が味わえる筈なのに。という訳で作者にはこれに懲りて『短編』読者を見限らないで下さいね、とお願いする次第であります。(海坂)

参照用リンク: #date20030722-085957

2003年7月20日 12時19分58秒

ディーゼル機関の小船。窓を煌々と光らせながら通り過ぎる列車。轢断された魚などがなんともいい味出している。(山)

参照用リンク: #date20030720-121958

2003年7月20日 3時58分19秒

予選での投票はしていないのですが、優勝するならこの作品だろうな、とは思っていました。優勝、というのがいちばんしっくりする作品だと思います。
脳内映像の喚起力がすごいです。

参照用リンク: #date20030720-035819

2003年7月19日 3時32分21秒

絵になって浮かぶ文章が印象に残る。作者のいいたいことはなんだろうと考えてしまった。笙野頼子の小説を読んでいる気がした。

参照用リンク: #date20030719-033221

2003年7月19日 0時58分56秒

(投票状況、見ちゃった)

総合的な完成度からこれに。面白くも何とも無い感想で御免なさい。
正直、あまり推す気にはなれません。今期は面白いのが他にも沢山あったし(なかでも公立キッズと壊れた子供達、16×16)作者の過去作で言えば踏切の方が格段に面白かった。
本当に票の流れが読めないなあ。みんなちゃんとエレベーターとか踏切とかトンネルを読んだのだろうか。読んだんだろうなあ。ううむ。地下鉄に投票して、トンネル、踏切に投票していない方の意見を伺いたく思った。

参照用リンク: #date20030719-005856

2003年7月17日 22時28分47秒

初の訪問でいきなり凄いと思いました。多分僕はこの人のファンになってしまうでしょう。

参照用リンク: #date20030717-222847

2003年7月15日 19時41分42秒

わからん。この2つ比べてなんか有意義な差が見出せるかというとトンとわからん。とりあえずは「踏切」からの踏み出しの一歩と新鮮なアイデアと。どっちがどっちというものでもない。
というわけで「テクスト」としてはどっちもOK(というか同点)な気がするのでここはヒネクレて足の伸ばし度で決めた。
「静かな木」。まああと200字で何が出来るかといわれるとなんともだがまあまだある。読後に残る印象がラストの1行のみであったという事実もこれを裏打ちする。
「地下鉄」はどおしても「踏切」を彷彿とさせるのであって短編既存作者/読者にとって有利っちゃ有利だがそれはもうしょうがない。というわけで少し厚みがある。実際読後の印象もボウと残るのが始め、水、終わりの3場面。ちょっと厚い。
あたしはこう思うの。「地下鉄読んで踏切のワケわかった」って。だって女にコなんだもん。

参照用リンク: #date20030715-194142

2003年7月13日 2時28分19秒

予選では前回の作品が最高!ってことであえて外したけど、こうなるとこの作品しかないかんじ。ええ、ファンなのです、僕はきっと

参照用リンク: #date20030713-022819

2003年7月10日 14時15分18秒

『百万匹』は確かに発想面白いし、「いろいろ変わったんですよ。あなたは知らないかもしれないが」という台詞あたりがいいなと思うのだけれど、すいません怖いのです。読後感が「怖いけどおもしろーい」という風にはいかず、「怖い」でとどまってしまったのです、ただそれだけなのですすみません。
『静かな木』は着眼点が消音という辺りありそうでポイント高いし、文章も丁寧だしオチもきれいなんだけど、そつなくまとまりすぎているのがしんどいのです、もう好みの問題ですすみません。
『地下鉄』は文章が綺麗とかまとまりがあるとかそういう次元じゃないのです。こう書いてしまうとじゃあ下手ってことなのかってつっこまれそうなんですけれど、いやそうじゃない、もうどうしようもない諦念さえも感じさせる文章の垂れ流しが、暗闇の中のありえない情景を作り出しているのが素晴らしいのですすいません自分で書いていて何を言いたいのか分からなくなってまいりました。

参照用リンク: #date20030710-141518

2003年7月9日 2時35分17秒

 予選は大外ししてしまいましたが、強がるならば、好みの作品を好みだと言えたので満足です。
 さて、決勝ですが、私にとって感想の書きにくい、難しい選択となりました。

■『百万匹』
歯医者の描写がリアルで(金属がぶらぶらするあたり)よかったと思います。百万匹いるっていったら「あれ」に決まっているでしょう、と私の場合、さしてつっかかりはしなかったのですが、私の思っている「あれ」って皆様の考えている「あれ」と違うかもしれないし。だんだん不安になってきました。この作品、その辺が面白みなのかも。
些細なことですが、この作品、すべての会話文の行頭が一字あけされています。何らかの意図がありそうですが。

■『静かな木』
これはショートショートでしょうか。ショートショートかもしれませんが、それよりも私の場合、読後に静謐なイメージが形成されて味わい深かったです。
なるほど、

〜〜でも、少しずつ変な方向にすすんでいるな、とは思っていた。〜〜
〜〜ノーベル賞だとかいう声もあって僕はいやだった。
 雨音が好きな人は、全国に何人くらい居るのだろうか。〜〜

の部分にだけ、『僕』が出てきますね。狙ったものなのか、無意識なのかわかりませんが、『僕』の視点が偏在している効果はあったと思います。

■『地下鉄』
三作の中で、もっともイメージを喚起させる作品でしょう、文章の力をもって。

〜〜ただでさえどこか黴臭いのに、その上真っ暗になってしまうと、辛気臭いのを通り越して、不気味というべきくらいだったのだけど、この駅の職員でもなければ、電気技師でもない私にはどうすることもできないのだし、ほんの僅かの間いるだけの構内の照明が悪かろうと、列車さえ時間通りに来てくれればたいした問題ではなかった。〜〜

ここなんて151文字も投入しています!
今期の作品の中で最も、「よくわかんないけど、とにかくすごいものを読んだ」という気分になります。決勝はこれしかないでしょう。

(あ)


追記

個人的に注目している宇加谷 研一郎さんの、
今回の作品『虹の彼方に』が、今回無票となってしまいました。
歪んだ領域に突っ走った、きれている作品だったと思います。
私なんかは「そっちの方向にいったかあ」=「自分が追いつけない(評価できない)ところにいってしまった感」が強く、この作品について感想を書けずにいたのですが、あまりに無票は惜しいと思ったので、ここにこうして記す次第です。

参照用リンク: #date20030709-023517


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