第10期決勝時の「なし」票です(4票)。
「短編」の名誉のために書いておきますが、騒ぎ立てるほどのものはありません。強いて挙げれば「ファミリーレストランで」ということになりますが、これはマンガです。小説が面白くないからマンガに行ったのに、今更小説でマンガなど読まされたくありません。
参照用リンク: #date20030619-224340
投票したかどうか思い出せず投票状況を確認し、どうやら投票はしていなかったようだと作品を再読にかかり、斯様に投票状況の公開は物忘れの激しい投票者には有用であるなとずれた納得の仕方をしつつ推薦作品を選出せんと努力するも、己の鈍い感受性がおっ立てた箸にも棒にもひっかかる作品がないのはもしや投票していなかったのではなく投票できなかったということであろうかと首をひねる。
あえて選ぶとすれば『フロントガラス』だがストーリーが甘い。アタクシ甘いストーリーは好みませんの。しかして今回は推薦作品なし。
参照用リンク: #date20030619-050636
(投票状況を見ないで書きます)
まずフロントガラスですが、うまく出来ていると思います。でもどうも都合が良すぎ、っていうか説明しかされていない、ていうか。数学の問題の解法だけを見せられた気がします。
小説っていうのはお話を書くのは勿論なのですが、お話以上に何か書かれていなければならないものがある気がするんですねわたしは。それが書かれていないように感じました。個人的には「厠へ」でこれは物凄い小説だ、と頭が吹き飛ばされた者として(百馬身離しての優勝だと思っていました)残念でした。
ていうかメメント!
メメントは宇宙一嫌いな映画で、だって二時間も延々やったあと「実は(以下略)」なんて言われてもな、って思っていたら、周りの人達がメメントは良いメメントは良い、って言っていて、でも話を聞いてもどこが面白いのか要領を得なくて、畜生。畜生畜生畜生。と思っていたのですね。まあこの作品はメメントとは主題から何まで違うんですけど。でも同じ様な問題点を感じました。
海坂さんの作品については、正直全く面白いとは思いませんでした。本当に、何処が面白いのか全く解りません。海坂さんの作品は、なんていうか例えば落語のように、グルーブ感で読ませるタイプだと思うのですけれど、でも残念ながらその独特のグルーブ感はだんだん薄れている気がします。
他の二作は面白く読みました。どちらが良いかですが、どちらも面白く、またどちらも弱点を抱えている気がし、というわけでどちらにも投票する、というニュアンスで、推薦作なし、にさせて頂きます。
参照用リンク: #date20030618-004725